自動車技術会、自動運転AIチャレンジ2023インテグレーション大会を開催。学生向け「For Rookie」も併催

自動運転AIチャレンジは、2019年3月に第1回を東京大学生産技術研究所(柏キャンパス)で開催し、今回で第6回を迎える。2022年度より自動運転AIチャレンジはインテグレーション大会およびシミュレーション大会の年2回の開催をしている。

2023年度のインテグレーション大会は、工場内自動搬送をテーマに実際の自動運転の開発現場で発生した課題を解決する競技となっている。

また、今年度からの新しい試みとして、主に学生に対して自動運転分野の魅力発信・裾野拡大を目的として、ディープラーニングを利用した「自動運転AIチャレンジ2023For Rookie」を開催する。こちらはプログラミング言語「Python」を使用できれば誰でも参加可能。

大会コンセプト

CASEと呼ばれる新たな技術領域が自動車業界の競争の中心となる中、AIやITの技術者が不足しており、自動車業界全体で急速に必要性が高まっている。今後の自動車業界を牽引する技術者の発掘育成に向けた新たな取り組みとして、自動運転におけるAI技術を競う国際的な競技を開催する。産官学が協力して行うこの競技を起点に、自動車産業のさらなる発展に寄与する枠組みの構築を目指すとしている。

自動運転AIチャレンジ2023 インテグレーション大会概要

大会コンセプトを受け、今回のインテグレーション大会は「工場内自動搬送」がテーマ。自動運転の社会実装における課題解決を通じて、AI人材に自動運転を体感してもらい、自動車分野における技術者の育成、発掘機会の創設するねらい。

参加者には、Autoware.Universeをベースとした、自動運転ソフトウェアを開発してもらう。テーマに基づいた3つの課題をクリアしながら、短い時間でコースを完走することが目標。

予選では、デジタルツインの自動運転シミュレーター「AWSIM」上で自動運転車を走行させる。本選では、実際の車両で取得したデータをもとに、車両のチューニング、開発を行った後、予選と同様のコースでタイムを競う。

スケジュール

自動運転AIチャレンジ2023 For Rookie概要

自動運転に挑戦してみたいけど、専用のソフトウェアを扱うスキルは持っていないという学生等にも参加しやすいミニ大会。自動運転初学者でも、データ収集から学習、モデル改善、課題の提出まで一連のフローを学びながら行えるシミュレーターを用いた競技を、GPUつき演習環境をクラウド上に用意した上で、公平な条件のもとで実施する。

また、参加のハードルを下げるべく、シミュレーターの起動方法から実際の使用方法、学習用データ収集方針まで、スムーズに演習に取り組めるよう学習教材をオンライン上に用意する。また、ニューラルネットワークによるモデル構築やデータの強化の方法など、演習に取り組むための事前知識についてもオンライン教材やチュートリアル(zoom)を提供する。

こちらは基本的に上記インテグレーション大会とは別大会の位置づけだが、優秀者のうち上位数名(1~2名程度を想定)は、インテグレーション大会の決勝に進出可能。

スケジュール

運営体制

▶︎自動運転AIチャレンジ2023

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