季節外れのインフルエンザ患者 子ども中心に増加 コロナ禍で集団免疫が低下が影響か 長崎大学大学院 森内浩幸教授

インフルエンザの感染が、子どもを中心に広がっています。通常は冬に流行するインフルエンザですが、なぜこの時期に増えているのでしょうか。

仙台市若林区の七郷クリニックです。新学期が始まった4月以降、インフルエンザの患者が増えています。

5日までのインフルエンザ患者は32人で、このうち75%が中学生以下の子どもです。

七郷クリニック阿部基院長「ある中学校、ある小学校のクラスで集団的に発生するとおのずと数は増えてきますので。この時期の感染者増加は経験ば無いですね」

仙台市によりますと、5月22日から28日の1週間に定点医療機関でインフルエンザと診断された人は148人と、過去5年間の同じ時期と比べ感染者数は17倍です。

仙台市では5月から6月6日までに、24の公立の小中学校で学級閉鎖の措置がとられています。

通常は冬に猛威をふるうインフルエンザが、なぜ季節外れのこの時期に確認されているのでしょうか。

長崎大学大学院森内浩幸教授「(長引くコロナ生活で社会全体の)インフルエンザに対する集団免疫が弱くなってきたので、新学期や新学年が始まった後の学校生活で大きなクラスターが起こっているというのが今の東北地方。意識して換気に努めるということをしないと季節外れのインフルエンザの流行であれ、じわじわ戻ってきている新型コロナであれ拡大する恐れがある」

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