岸田首相ブレーンがシードファンド

岸田文雄・首相に経済政策を助言する原丈人氏(アライアンス・フォーラム財団会長、元内閣府参与)はこのほど『信報』のインタビューを受け、香港でシードファンドを設立することを明らかにした。

6月5日付同紙によると、原氏は2000万~3000万米ドル(約1億5600万~2億3400万香港ドル)のシードファンドを設立し、香港の科学技術企業と医薬品企業に投資するほか、段階的に投資範囲を粤港澳大湾区に拡大し、将来的には香港取引所(HKEX)に上場させる計画だ。現在、ファンドを始動させる香港でのパートナーを模索しているという。

原氏は香港で特別行政区HKSTP特別顧問、香港中文大学医学部栄誉教授、香港理工大学国際評議会メンバーなども務めている。原氏が会長兼CEOを務めるデフタ・パートナーズ・グループの投資ポートフォリオには30社余りの企業が含まれ、投資総額は4億米ドル。主にバイオテクノロジー、生命科学、医療・ヘルスケアの分野の欧米と日本の企業で、まだ中国本土と香港の企業は含まれていない。香港の大学と外国の有名大学との提携による研究プロジェクトの商業化にも関心を注いでいる。香港の医療産業の発展について、施政報告(施政方針演説)で設立が提案された香港投資管理有限公司がバイオ医学産業への投資を強化すべきと提唱している。

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