「バタクス」実証事業の結果を報告 通勤通学での利用中心で高齢者への広がりに課題 高松市

高松市は持続可能なまちづくりに向け鉄道を軸、バスを支線とした公共交通の再編を目指しています。その中で実証事業として行っているのが、新しい公共交通「バタクス」です。

もともとバス路線として利用されていたルートに、4人乗りのタクシーなどの小型の車両を導入しています。

運行は、時刻表に従って走る「定時定路線型」と、予約を受けて走る「デマンド型」を併用します。

バス路線の1便当たりの利用者が1人を下回る仏生山川島線で2022年1月から実証事業を行ってきました。

果たして利用者の数はどうだったのでしょうか?

協議会には、高松市の担当者やことでんなどの交通事業者が参加しました。

高松市の担当者は、「バタクス」の2022年度の利用者は、今までのバス路線と比べ増えていないものの、特定の人の利用率は高いと説明しました。

また、「定時定路線型」をやめて「デマンド型」のみの運行にした2023年1月からは、「バタクス」の認知度が上がり、1便あたりの利用者も増えてきているということです。

一方、実際に運行するタクシー事業者からは、利用者は通勤・通学で使う若い人が多く、メインターゲットの高齢者に広がっていないという意見がありました。

こうした意見も踏まえて高松市は、2023年度も「バタクス」の実証事業を進める方針です。

(高松市 交通政策課/片原光隆 課長補佐)
「仏生山川島線でどういう利用状態でやっているとか、年齢層とかをしっかりと検証して、水平展開が出来るように取り組んでいきたい」

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