WBC栗山監督から感謝の手紙 方谷ゆかりの言葉 書寄贈の高梁に

栗山氏から高梁市に届いた手紙

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で監督として日本代表を優勝に導いた栗山英樹氏から、高梁市に手紙が届いた。市は大会での奮闘を願って儒学者山田方谷ゆかりの言葉をしたためた書を贈っており、感謝を伝える内容。

 栗山氏は、幕末の備中松山藩で財政改革を成した方谷の考えをチームづくりに生かしてきた。そこで市は大会開催中、方谷が大切にした「盡己(じんこ)」(己を尽くすの意)を大書し、市出身の元プロ野球選手・平松政次氏を通じて寄贈していた。

 直筆とみられる手紙には、応援への礼とともに方谷についても「偉人の中でも山田方谷先生の言葉は私にとって本当に大きなもの」「これからもしっかり学んで多くの若者に伝えて行きます」とつづられている。4月下旬に近藤隆則市長宛てに届いた。市役所へは電話もあったという。

 近藤市長は「組織をまとめるリーダーとして学ぶべき点が多い。栗山氏の考えを市民の皆さんに聞いてもらえる講演会のような機会を設けたいという思いがある」と話した。

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