中1日のバルセロナが貫録2発で神戸を撃破!好機演出のイニエスタは古巣戦で80分までプレー【親善試合】

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6日、フレンドリーマッチのヴィッセル神戸vsバルセロナが国立競技場で開催され、0-2でバルセロナが勝利を収めた。

天皇杯の日程を変更して行われた特別なフレンドリーマッチ。明治安田生命J1リーグで首位に立つ神戸は、古巣対戦となるセルジ・サンペールがアンカーで先発し、退団が発表されているアンドレス・イニエスタはキャプテンマークを託された。

対して、4シーズンぶりにラ・リーガ制覇を達成したバルセロナは、最終節から中1日の強行スケジュールで来日した。フレンキー・デ・ヨングが腕章を巻き、[4-3-3]の最終ラインの一角へ入り、フリアン・アラウージョが右サイドバックでトップチームデビュー。リーガ得点王のロベルト・レヴァンドフスキが頂点を務めた。

夕方から雨の降り始めた国立をいきなり沸かせたのはバルセロナ。開始2分、左サイドでの組み立てからパブロ・トーレの股抜きシュートが右ポストを直撃する。

神戸も5分、8分とイニエスタがスルーパスで会場をどよめかせ、9分には汰木康也の左クロスが流れて佐々木大樹が右足。今日の主役とも言える背番号「8」は直後にも背後へスプリントした汰木へ鮮やかな縦パスを通し、観客を魅了する。

12分のバルセロナはフランク・ケシエのマイナスパスをパウ・プリムがバイタルエリアで収め、パブロ・トーレへ預けると、パブロ・トーレは中央の密集をすり抜けてボックスへ侵入。右足のフィニッシュはGK前川黛也に阻まれた。

神戸がJと異なり、プレッシングが控えめなこともあり、バルセロナは悠悠とボールを保持。その中で試合が動いたのは16分、パブロ・トーレが中央を切り裂くスルーパスを通し、抜け出してフリーとなったケシエが完璧なファーストタッチからGKとの一対一を難なく制した。

3分後にもケシエが絶好機を迎えたバルセロナは、これで得た左CKからパブロ・トーレのキックにエリック・ガルシアが高い打点のヘッドを叩き込んでリードを広げる。

あっという間に2点のビハインドを負った神戸も、次第に相手ゴール前のシーンが増加。31分にはリンコンの落としからイニエスタがニアを狙う鋭い右足の一撃を放てば、直後にはサンペールもフィニッシュを見せる。

さらにプレスの位置も高くなると、43分にも絶好機が到来。右サイドのリンコンから齊藤を経由して左ポケットから汰木がフリーで立て続けに2本のシュート。だが、いずれもGKイニャキ・ペーニャのスーパーセーブに阻まれ、2分後にはイニエスタが齊藤とのワンツーから狙うも、ゴールを割れずに前半を終えた。

ハーフタイム明けには両チームともに複数のメンバーを変更。神戸は扇原貴宏ら5人、バルセロナはガビら6選手が新たにピッチに立った。

ステファン・ムゴシャやフェラン・トーレスなど、互いに途中出場選手がシュートシーンを作る中で、63分の神戸は対角のパスを受けたジェアン・パトリッキがファーストタッチで対峙相手を剥がしての右足がバルセロナゴールを脅かす。

両チームが度々好機を迎える中で、80分にはイニエスタが井出遥也と交代。ピッチを後にする際には割れんばかりの拍手が起こり。敵将のチャビ・エルナンデス監督も自ら歩み寄って盟友を労った。

この日の主人公のためにも一矢報いたい神戸だったが、終了間際に迎えたチャンスでは武藤嘉紀がアラウージョを剥がしきれずにコースを限定され、結果的にシュートは枠外に。仕留めるべき時に仕留め切ったバルセロナがそのまま2-0で勝利。試合後には各選手のサインが入ったバルセロナのユニフォームがイニエスタに贈呈され、記念撮影が行われた。

ヴィッセル神戸 0-2 バルセロナ

【バルセロナ】

フランク・ケシエ(前16)

エリック・ガルシア(前19)

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