大谷翔平「800億円」契約金を狙う投資話が殺到…実母の紹介要求する執拗な勧誘も

(写真:アフロ)

6月1日(日本時間)のホワイトソックス戦に出場したロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手(28)はこの日、今季初となる1試合2ホームランを達成。好調をキープする大谷だが、今オフにFA権を取得。その去就に世界中から注目が集まっている。

「米国のスポーツ専門放送局『ESPN』がメジャーの球団関係者らにアンケートを実施したところ、史上最高額となる12年6億ドル(約840億円)での契約もありえるとの結果が出たそうです。これまでの最高額は同じエンゼルスのマイク・トラウト選手で12年4億3千万ドル(約600億円)ですが、大多数がその額を大きく超えると回答したそうです。投打トップレベルの“二刀流”という稀有な選手だけに、さらに高騰する可能性すらあります」(スポーツ紙記者)

そんな大谷のもとに、“依頼”が殺到しているという。在米コーディネーターはこう語る。

「元大手証券会社の敏腕トレーダーで、有名人顧客を多数抱える投資会社社長が最近、大谷選手の代理人に連絡をしてきたと聞きました。“FAの契約金の運用を任せてもらいたい”との内容だったそうです。大谷選手の800億円を狙う同様の依頼が、各方面から届いているといいます」

代理人とは、’17年の年末、大谷をエンゼルス入りさせたネズ・バレロ氏だ。

「バレロ氏は、アメリカ大手エージェンシーの『CAA』に所属しています。同社はブラッド・ピットやジョージ・クルーニーら大物ハリウッド俳優の窓口となっていることで知られますが、近年スポーツ部門を強化しており、メジャーリーグ球団とも契約しています。

『CAA』は資産運用の相談も受け付けており、バレロ氏のもとには連日、金融機関の営業担当者たちから投資の勧誘メールが届いているそうです」(前出・在米コーディネーター)

大谷本人は資産運用に興味があるのだろうか。

「日本ハム時代から大谷選手は母の加代子さんに金銭管理を任せているそうです。当時は地元の銀行に預け、堅実な運用をしていたと聞いています。その話がLAにも伝わってきているためか『大谷選手との交渉が難しいなら、彼の母親の連絡先を知らないか?』といった執拗な営業まであるそうです。バレロ氏はそうした連絡に対しては一切無視しているといいます」(前出・在米コーディネーター)

バレロ氏はメジャー移籍時から“大谷選手が望めばわれわれのできる限りのことをやりたい”と二刀流が可能な球団を探すなど、彼の最大の理解者として支えてきた。

「そんな彼が勧誘電話の“防波堤”の役割を果たしていることは大谷選手には心強いはずです」(前出・在米コーディネーター)

■イチローは弓子夫人が資産管理。不動産投資中心に100億円以上運用

一般的には、メジャーリーガーは投資に積極的だという。メジャーリーガーの投資事情について『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2023』(廣済堂出版)の著者でスポーツライターの友成那智さんは言う。

「メジャーリーガーの年俸には国税が最高39.6%、プラス地方税数%がかかり、代理人に支払う額もあるので手元に入るのはほぼ半分。ですから、ただ銀行に寝かしておくようなことは誰もしません。代理人が資産500万ドル以上の富裕層を対象とした投資顧問会社を紹介してもうけさせるのです」

日本人の元メジャーリーガーたちも実際に投資をしている。イチロー(49)は’21年4月に公開されたSMBC日興証券の公式YouTubeチャンネルに出演し、

「現物株だけはやってよしという家訓があるんです」

と小学生時代から投資を始めていたと告白している。

「イチローさんは’08〜’12年の5年間の年俸約94億円のうち、30億円弱を引退後に分割で受け取る『ディファード・ペイメント契約』をしていました。当時は利息が5%もあり、かなり得をしたと思います。弓子夫人が資産管理をしており、不動産投資を中心に100億円以上を運用。高利回りで税制優遇が得られる方法も熟知し、プロ顔負けだと聞いています」(前出・友成さん)

上原浩治(48)は’19年1月放送の『ジョブチューン』(TBS系)に出演した際、日本とアメリカで複数の不動産を所持し、日本ではマンション経営をしていると告白。

「投資の基本は分散ですから、株式、債券、不動産など、別々に資産を分けるのは理に適っています。あとは人によって得意分野を重視すればいいと思います。松井秀喜さん(48)も不動産投資をやっていましたね。トランプ元大統領が建築したNYの高級マンションの最上階にあるペントハウスを約12億円で購入し、トランプ氏に称賛されたこともあります」(前出・友成さん)

藤川球児(42)はメジャーでの経験を生かし、将来に不安を抱える後輩たちから資産運用の相談を受けているようだ。

「藤川さんは資産の7割をアメリカで持ち、さらにそのうちの7割を投資に回しているそうですね。メジャーの選手は短期で稼いだ資産をどうやって長期で増やしていくか、みんなが考えています。特に長谷川滋利さん(54)は現役時代から本格的に資産運用を行っていました。それでも、リーマンショックのときに資産の半分ほどを失ってしまったそうです。資産の運用は早くから始めたほうがいいのですが、入れ込みすぎないことが大事です。実は投資で破産する選手も結構いるんです。ほどほどに距離を置きながらやるのが賢い投資法といえるでしょうね」(前出・友成さん)

必ずもうかる話など存在しない。投資に失敗はつきものだからこそ、リスク管理が大事なのだ。

「大谷選手が“理想の女性は母親”と話しているのは、堅実な金銭感覚に絶大な信頼を置いているからなのでしょう。親子とも“投資の罠”にハマることは決してないと思います」(前出・在米コーディネーター)

どんな“誘い球”にも冷静に対処する。それが大谷なのだ。

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