新潟長岡市のマンホール内作業事故、2人は穴直下付近でうつぶせ状態 死因はともに低酸素血症

長岡市立中央図書館裏のマンホールを調べる警察や市職員ら=6月6日、長岡市学校町1

 新潟県長岡市学校町1の市立中央図書館のマンホール内で男性作業員2人が死亡した事故で、2人はマンホールの穴の直下近くでうつぶせの状態で倒れていたことが7日、関係者の話で分かった。長岡市消防本部によると救助当時の現場の酸素濃度は低く、長くはいられないレベルだった。長岡署は同日、2人の死因が低酸素血症だったと発表した。

 事故は5日に起き、見附市の会社員(47)と小千谷市の会社員(28)が亡くなった。

 長岡署によると、5日はマンホール内での作業は予定されていなかった。また救助に当たった消防によると、現場に酸素濃度を測る検知器などは落ちていなかった。2人が酸素欠乏を想定した準備をせずに中に入り、死亡した可能性がある。

 長岡労働基準監督署によると、県内で酸素欠乏症による労災死亡事故は、少なくとも2022年度までの10年間発生していない。長岡労基署は図書館内のマンホールが、酸素濃度18%未満で法令によって対策が義務付けられている「酸素欠乏危険場所」に当たるかどうかを調べている。

 長岡署は業務上過失致死の疑いも視野に調べている。

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