不妊治療の夫婦、クリニック提訴 「着床前診断ミスで流産」

大阪地裁に提訴後、記者会見する原告代理人の八木倫夫弁護士=7日午前、大阪市

 大阪市のクリニックで不妊治療を受けていた40代夫婦=横浜市=が、体外受精した受精卵の染色体に異常がないかどうかを調べる「着床前診断」を巡り、子宮に移植するべき受精卵の選択を医師が間違えたことで流産したとしてクリニック側に慰謝料など計約1千万円の損害賠償を求めて7日、大阪地裁に提訴した。

 原告側の八木倫夫弁護士によると、クリニック側はミスを認めて夫婦に謝罪している。着床前診断に関する患者と医療機関側のトラブルは示談などで解決される傾向にあり、民事訴訟となるのは異例という。

 原告の女性(40)は「流産の悲しみ、つらさ、絶望感は忘れられない」との談話を出した。

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