倉敷市書道展 最高賞に三宅さん 市立美術館で9日開幕

山陽新聞社大賞に輝いた三宅幽風さんの漢字「仁」

 倉敷市中央の市立美術館で9日に始まる「第51回倉敷市書道展」(市、市文化連盟、山陽新聞社主催)の審査会が6日、同美術館で開かれた。最高賞の山陽新聞社大賞に漢字の三宅幽風さん=倉敷市=の「仁」が輝いた。

 山陽新聞社準大賞は漢字の柚木南香さん=同市=の「楽府辭詩」、仮名の赤木聖華さん=同市=の「藤なみの」、近代詩文の大島学舟さん=同市=の「冬」に決まった。

 漢字、仮名、近代詩文、前衛、刻字の5部門に、審査員や招待作家らを含む292点の応募があった。6日は、指導者らが線の強弱や字のバランスなどをじっくりと見比べ、部門ごとに審査した。

 書道展は同美術館の第1、3展示室で前期は11日まで、後期は16~18日に開く。審査員作品や大賞、準大賞、特別賞は全期間、その他の作品は前・後期で入れ替えて展示する。

 午前9時~午後5時(18日は午後3時まで)。入場無料。

 表彰式は18日午後2時から同美術館で行われる。

【総評】

 昨今の難しい社会状況にもかかわらず、書に親しみ研さんされた意欲あふれる作品が、多数寄せられましたことを心強く感じています。

 漢字は、新たに出品参加した社中もあり、練度の高い安定した力量の感じられる作品が多く、見応えがありました。

 近代詩文は、ベテラン、若い人も思いのこもった意欲作が寄せられ、見る目を楽しませてくれることと思います。

 仮名は、作品の質が明るく、流れを強調した良作が多く見られました。

 出品者におかれましては、今回の結果を今後に生かしてほしいと思います。(大平邑峰)

山陽新聞社準大賞の柚木南香さんの漢字「楽府辭詩」
山陽新聞社準大賞の赤木聖華さんの仮名「藤なみの」
山陽新聞社準大賞の大島学舟さんの近代詩文「冬」

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