西武鉄道が実施する鉄道関連のイベント「西武・電車フェスタ2023 in 武蔵丘車両検修場」が、6/3(土)に開催されました。
ようやくコロナ前の1万人規模での実施か可能に!
今回のイベントは基本的に入場無料ですが、事前に申し込みをした人のみが参加できる形式で実施されました。2022年にはコロナ禍で入場人数を5,000人に制限をし、今年はその2倍となる約10,000人というコロナ前の程度まで参加可能人数を増やしての開催としましたが順調に先着で10,000人枠が埋まる申し込みがありました。会場へのアクセスは、西武鉄道池袋線の高麗駅から徒歩でのアクセスとともに、飯能駅からイベント会場までの無料バスでのピストン輸送でのアクセスが用意されていました。
会場直通の特別ツアー列車も運行されました
今回のイベント会場に直通する特別ツアー列車として、普段は直通運転をしない豊島園駅からの「特急レッドアロー号で行く!親子で西武・電車フェスタ直通ツアー」と、新所沢駅から通常運行しない新宿線を走行する「2069Fで行く!西武・電車フェスタ直通ツアー」の2つのツアー列車が運行されました。「2069Fで行く!西武・電車フェスタ直通ツアー」に使用された西武2000系2069F編成車両は、西武鉄道創立110周面記念トレインとして2023年1月24日より運行されているもので、西武鉄道の前身である武蔵野鉄道の車両「デハ5560系」をモデルカラーとして茶色塗装されたものです。
フェスタの来場者達も特別な列車を記念に撮影しています。
イベントステージは3年ぶりの復活!
今回のイベントでは、ステージも設けられていました。ステージでは鉄道ものまねのスペシャリスト「立川真司さんのものまねライブ」や、女子鉄アナウンサー久野知美さんと鉄道をテーマにした音楽作品も多い作曲家・ピアニストの杉浦哲郎(スギテツ)さんによる「鉄道トーク&ライブ」、ブース参加した鉄道各社の紹介などが行われました。
いくつかイベントの模様をご紹介
◆大型保線機械「マルチプルタイタンパー」の展示
まくらぎを正しい位置で締め固めるため道床バラストを連続して突いて固める機能をもった大型機械「マルチプルタイタンパー」。実写の展示に撮影をする列ができていました。夜間作業の様子の映像も公開されていました。
◆新・塗装ブースの内部公開
「CAB-747」というこの設備は、車両を箱型ブースの中に入れて、塗装・乾燥作業を行うというもの。天井の送圧室から空気を送り出し床ピットに吸い込むことで、ブース内に均一な風を流し塗装品質を向上させ、作業者の安全を確保できるブースで、蒸気による熱源を搭載することで「塗装工程~乾燥工程」までを同じ場所で行うことができる画期的な設備だそうです。
◆トラバーサー乗車体験
鉄道の車両をそのまま1両載せて平行移動ができる大型の機械です。普段は、車両検修場の色々な場所へ車両を運ぶために使用されているものです。
◆車両機器の操作体験
実際の運転席と同じ機器を操作できるため、大人はもちろん多くの子供たちが楽しんでいました。
◆車輪に台車を被せる作業、輪軸から車輪を抜く作業、台車に主電動機を組込む作業を一連で実演
◆車輪転がし体験
子供用に車輪を転がす体験ブースには、多くの子供連れが行列を作っていました
◆非常通報装置取扱い体験
身近な踏切にある非常通報装置は、子供達でも体験することが可能です。
◆パンタグラフ操作体験
電車に電源を供給するための装置パンタグラフを操れる貴重な体験です。
◆鉄道各社の販売ブース
西武鉄道だけではなく、小田急、京急といった首都圏大手鉄道各社や、秩父鉄道、わたらせ渓谷鐵道といった地方鉄道まで、数多くの鉄道会社がブースを出展していました。イベントで各社のコラボが見られるのはうれしいですね。
◆鉄道部品販売
鉄道ファンの人たちにとっては大変貴重な部品などを、抽選で当選した人向けに販売しています。
◆グルメ屋台
色々な屋台が集まっていたため、好きなものを味わえます。複数店でグルメツアーを楽しむ人たちの姿も見られました。
◆他の展示
紹介しきれませんでしたが他にも色々な展示などが行われていました。
イベントを楽しむ、多くの親子連れ・ファミリー層の姿が!
今回のイベントは、鉄道が好きという鉄道ファンだけでは無く、社会科見学といった感じで色々なものを見て回る小さなお子さんを連れているファミリー層や、シニア層を連れた方々の姿を多く見かけ、それぞれが自分たちのペースで楽しんでいました。地元住民用の優先入場枠を設けているという事や、列車ツアーの実施なども理由の一つだと思われますが、幅広い層に告知も行きわたっていたのでしょう。広いイベント実施スペースの多くが屋根に覆われていたため日差しを避けて楽しむことができる(たとえ雨が降っても多くの催しを楽しめます)ことや、休憩をするための椅子・スペースが多く用意されていたというのも、来場したファミリー層にとってはポイントが高くかったように感じました。このイベントは、ステージイベントもあったり、普段の車両検修場という場所の特性を生かした展示物もたくさん用意されていたので、1万人という入場人員の多さを全く感じることなく見て回ることができました。(人数はちょうど良いという感じで、大幅に増やすのは難しいかもしれません。更に人気になった場合には、500~1,000円程度など少額の入場料を徴収しても行きたい人は多いだろうという感じは受けました。)また会場へのアクセスという面でも、最寄りの高麗駅からの徒歩アクセスの他に、飯能駅との間に5分おきのバス輸送が用意されているというのも、参加者にとっては非常にうれしいと感じました。
コロナ禍からの復活の過程で、今回のような「鉄道イベント」は、従来の鉄道ファン以外にも子供連れのファミリー層を中心に人気が続くであろうという気がします。入場時や飲食オーダー時に想像以上に待たされたり、休憩するための場所が不足するなどという事が無く、幅広い年齢層の参加者が皆楽しんで帰ることができるようなような、参加者に優しいイベントの運営を、今後も期待しています。
(写真: 鉄道チャンネル)
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