失踪の技能実習生、SNSで応募…ベトナム人男女の不法就労助長した疑い、川口で美容室経営の女を再逮捕

埼玉県警察本部=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 美容師免許を持たずに髪を切るなどの営業を行ったとして、ベトナム人の男女が逮捕された事件で、埼玉県警国際捜査課と生活経済課、川口署の合同捜査班は6日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、ベトナム籍で川口市並木3丁目、美容室経営の女(35)を再逮捕した。

 再逮捕容疑は自身が代表を務める美容室で、資格外活動の許可を受けていない、または在留期間を経過し不法に残留するベトナム人計2人を美容師として雇用。報酬を受ける活動に従事させた疑い。県警は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。

 国際捜査課によると、雇われていたのはベトナム人美容師の男女。男(29)は今年1~5月、女(26)は同4~5月に雇われていて男は就労期間中に在留資格が切れた。いずれも技能実習生として入国したが、稼働先から失踪していた。2人をあっせんした人物はおらず、店が宣伝などで投稿した交流サイト(SNS)を見て応募したとみられる。月の報酬について男は「13万~20万円」、26歳の女は「15万円」と供述しているという。

 県警は、無免許で昨年7月と今年2月に川口市内の美容室で外国人女性らにカットやシャンプーなどの美容行為を行ったとして、5月16日に女と男を逮捕。押収した関係資料の精査や供述などから、女が不法就労を助長していた疑いが浮上した。男は入管難民法違反(資格外活動、不法残留)容疑で再逮捕。26歳の女をいずれも同法違反の旅券不携帯で逮捕、不法残留で再逮捕していた。

 女は2人を雇用する際にパスポートなどの本人確認をしていなかったとみられ、県警が詳しい状況や経緯を調べている。

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