マイナ口座、家族名義13万件 他人誤登録は748件

デジタル庁が入る民間ビル=東京都千代田区

 河野太郎デジタル相は7日に記者会見し、マイナンバーと公的給付金の受取口座をひも付ける際、本人ではなく家族や同居人らの名義の口座を登録したとみられるケースが約13万件あったとの点検結果を発表した。全くの他人の口座が誤登録された可能性が高い事案は748件確認された。河野氏は「安心して公金受取口座の登録をしてもらい、迅速かつ確実な給付ができるよう信頼の確保に取り組む」と述べた。

 デジタル庁は先月23日に誤登録が判明したと公表。これまで21件と説明していたが、複数人に登録されている同一口座を洗い出して調べた。

 家族らの口座登録は、親が子どもの手続きをする際に自身の口座を登録したケースが多いとみられる。本人以外の口座が登録されている場合、関係性を確認しないと給付できず、手続きが遅れる恐れがある。河野氏は9月末までに本人名義に変更するよう呼びかけた。

 誤登録の748件は個人情報流出を防ぐため、カード取得者向けサイト「マイナポータル」で口座情報を閲覧できないようにする。対象者には口座情報の変更手続きの案内を今月中に郵送する。

オンラインで記者会見する河野デジタル相=7日午後

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