「無所属では情報来ない」 嘉田由紀子参院議員が国民民主入党、「卒原発」主張は維持

国民民主党に入党した理由や原発政策などについて話す嘉田氏(国会内)

 国民民主党は7日の両院議員総会で、嘉田由紀子参院議員(滋賀選挙区)の入党を承認した。嘉田氏は記者会見し、「子育てや流域治水、環境問題に取り組みたい」と意気込みを語った。原発に依存しない社会を目指す「卒原発」の主張は維持するとした。

 前滋賀県知事の嘉田氏は2019年の参院選で野党統一候補として立候補し初当選し、昨年9月からは参院会派「国民民主党・新緑風会」に所属していた。国民の国会議員は嘉田氏の入党で衆参合わせて21人になった。嘉田氏は国民の「対決より解決」の姿勢に共感したとし、「批判だけではなく、きちんと解決策を持っている」と述べた。

 原発について国民は再稼働や次世代炉へのリプレース(建て替え)提唱など容認の立場だが、嘉田氏は長年、「卒原発」を訴えている。嘉田氏は国民は党の方針として原子力に依存しないエネルギー社会を求めていると指摘。「卒原発と差はない。時間軸とか技術の問題はズレはあるかもしれないが、よりよいエネルギー政策をつくっていきたい」と理解を求めた。

 選挙時に地元で嘉田氏を支援した一部の政党から批判が出ていることに関しては、「無所属では情報は来ないし、勉強の場は少ない。県民のために政党の中で実績を作っていきたい。滋賀全体で党派を超えて大きな塊を維持する方針は変わらない」と強調した。

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