アーセナルがカンセロに興味。グアルディオラはどう判断するか

写真:来季、カンセロはどこでプレーすることになるのだろうか ©Getty Images

マンチェスター・シティが保有権を持つポルトガル代表DFジョアン・カンセロについて、アーセナルとバルセロナが関心を示しているという。イギリスのウェブメディア『フットボール・ロンドン』が伝えている。

カンセロはかつてマンチェスター・シティでジョゼップ・グアルディオラ監督の戦術を具現化する存在として主軸を担っていたが、後に指揮官の信頼を失い、2022-23シーズンの後半戦はバイエルンに期限付き移籍。同クラブのブンデスリーガ11連覇に貢献していた。

この期限付き移籍には買い取りオプションも付帯されていたが、バイエルン側にこの権利を行使する意思はなく、カンセロはシーズン終了とともにいったんマンチェスター・シティに復帰することになる。

しかしマンチェスター・シティにもこれ以上、彼を保有する意思はなく、今夏の移籍が濃厚と見られている。マンチェスター・シティとしては、4000万ユーロ(約59億7200万円)を支払うクラブが現れた場合はカンセロの退団を許可する見込みだ。

そして、現時点でカンセロに興味を示しているのがアーセナルとバルセロナ。ただしバルセロナはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシの復帰オペレーションに注力しており、またラ・リーガのサラリーキャップ制度に接触するとして最近まで補強が許可されていなかったため、交渉に向けた準備が遅れている。

つまり、現時点ではアーセナルが有利な状況にいるのだが、ここで問題になってくるのが昨夏の移籍劇。アーセナルは昨夏、マンチェスター・シティからブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスとウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコを獲得した。そしてこの2人が主力として定着し、アーセナルが優勝争いを演じる大きな原動力となった。

カンセロがアーセナルに移籍した場合、譲り渡した選手がライバルチームの戦力アップにつながったジェズスとジンチェンコのケースが繰り返される懸念がある。そのため、グアルディオラ監督がアーセナルへの移籍を認めない可能性があるという。

いずれにしてもマンチェスター・シティに残留する可能性は限りなく低いカンセロ。その去就はどのような決着を見るのだろうか。

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