ル・マン24時間FP1で大クラッシュ。Dステーションとタワー・モータースポーツ、ともにシャシー交換へ

 星野敏、藤井誠暢、キャスパー・スティブンソンのトリオでLMGTEアマクラスにエントリーしているDステーション・レーシングと、LMP2クラスを戦うタワー・モータースポーツの2チームは、ル・マン24時間レースのオープニングセッションで大きなダメージを負ったアクシデントの後、ともに交換用のシャシーを調達している。

 両チームのマシンが大きな損傷を受けた事故は6月7日(水)に行われたWEC世界耐久選手権第4戦『ル・マン24時間レース』のフリープラクティス1回目で発生。発端となったのはスティブンソン駆る777号車アストンマーティン・バンテージAMRが、フォレのS字からテルトル・ルージュに向かう区間で姿勢を乱しハーフスピン状態でガードレールに接触したアクシデントだった。

 ガードレールに跳ね返された777号車はコース上でストップ。複数の後続車がこれを避けていくなか、スティーブン・トーマスがステアリングを握る13号車オレカ07・ギブソンは、トラック上の停止車両を避けきることができずに激突してしまった。

 幸いドライバー両名は無事だったが、双方のチーム代表はそれぞれのシャシーを新しいものに交換する必要があることをSportscar365に確認している。

 日本チームのプログラムを運営するTFスポーツのトム・フェリエは、イギリスの拠点から代わりのアストンマーティン・バンテージAMRを輸送する計画を立てていると述べた。この車両はコンバージョン作業を要するGT3カーではなく、すでにGTE仕様になっていることが理解されている。

「(ガードレールに衝突した)最初の事故だけなら簡単に修復できただろうが、2回目の事故はシェルにダメージを与えた」とフェリエは語った。

 一方、タワー・モータースポーツは、サルト・サーキットにある予備のオレカシャーシを利用することができる。オペレーションを担うTDSのチーム代表グザビエ・コンベは、代替シャシーをサーキットで走れるように準備するためには8~10時間程度かかると述べた。

 両チームは7日夕方に実施される予選を欠場するため、大会規定に従い総合グリッドの後方から決勝レースをスタートする必要がある。

タワー・モータースポーツの13号車オレカ07・ギブソン 2023年WEC第4戦ル・マン24時間レース

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