ボーウェンの劇的弾でフィオレンティーナを下したウェストハムが2代目王者に!《ECL》

[写真:Getty Images]

ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)決勝のフィオレンティーナvsウェストハムが7日に行われ、プラハのシュタディオン・エデンで行われ、1-2でウェストハムが勝利した。この結果、ウェストハムががECL初優勝を飾った。

準決勝でスイスの名門バーゼルを2戦合計4-3で下したフィオレンティーナは、直近のサッスオーロ戦からスタメンを大幅7人変更。3トップにニコラス・ゴンサレス、ヨビッチ、クアメを据えた[4-3-3]の布陣で試合臨んだ。

一方、準決勝で菅原由勢の所属するAZに連勝し決勝へ駒を進めたウェストハムは、準決勝と同様の[4-2-3-1]の布陣を採用。最前線にアントニオ、2列目にボーウェン、パケタ、ベンラーマらを起用し、現状のベストメンバーで試合に臨んだ。

立ち上がりから一進一退の展開が続く中、最初の決定機はウェストハムが創出。13分、ツォウファルが右サイドからロングスローを供給すると、このこぼれ球をペナルティアーク内のライスがハーフボレーで狙ったが、シュートはわずかにゴール左に外れた。

その後はポゼッションで上回るフィオレンティーナがやや押し込む時間を増やすが33分にアクシデント。右CKに向かったビラギにウェストハムのサポーターの投げたプラスチックカップが当たると頭部から出血。治療のため試合が一時中断した。

試合再開後も拮抗した展開が続く中、前半終了間際にフィオレンティーナがビッグチャンスを迎える。前半アディショナルタイム4分、ニコラス・ゴンサレスの右クロスをファーサイドのクアメがヘディングで合わせると、左ポストに当たった跳ね返りをヨビッチが押し込んだが、これはオフサイドの判定でゴールは取り消された。

ゴールレスで迎えた後半、フィオレンティーナはヨビッチを下げてカブラウを投入。しかし、先に決定機を迎えたのはウェストハム。58分、ツォウファルのロングスローをボックス右で受けたボーウェンが胸トラップしたボールがビラギの右手に当たると、主審は一度プレーを流したが、オンフィールドレビューの結果、ハンドが認められウェストハムにPKが与えられた。

このプレッシャーのかかるPKをベンラーマが冷静にゴール右に決め、ウェストハムが待望の先制点を奪った。

先手を許したフィオレンティーナだったが、すぐに反撃に転じる。すると67分、中盤からのロングパスをボックス右のニコラス・ゴンサレスが頭で落とすと、ボックス中央右のボナヴェントゥーラがワントラップから右足でシュート。これがゴール左隅に吸い込まれた。

その後も互いに選手を入れ替えながらゴールを目指したが、拮抗した展開が続く。このまま後半終了かと思われたが、ウェストハムが試合終了間際に試合を決定づけるゴールを奪う。90分、中盤でボールを奪ったパケタが素早くDFの裏にスルーパスを供給すると、これに反応したボーウェンがボックス手前から左足でシュートを放つと、これがゴールに吸い込まれ土壇場で勝ち越しに成功。

結局、試合はそのままタイムアップ。ボーウェンの劇的弾で逃げ切ったウェストハムがECL初優勝。1964-65シーズン以来の欧州主要タイトルを獲得した。

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