療養費支給申請、花巻市が通知漏れ 185世帯分消滅時効

 花巻市は7日、高額療養費制度などの対象となる国民健康保険、介護保険の加入者への申請の通知漏れがあったと発表した。申請すれば支給されたはずの延べ185世帯分の計791万8309円が消滅時効となった。市は対象者に全額を給付金として支給する方針。

 同制度は両保険加入者の自己負担額の合計が限度額を超えた場合、超過分を払い戻す仕組み。市によると、消滅時効となった高額介護合算療養費は2017~19年度に延べ97世帯、計588万8219円。高額療養費の外来年間合算分は18、19年度に延べ88世帯、計203万90円。

 通知に法的義務はないが、他の年度は対象者に申請できることを伝えていた。引き継ぎなどがなかったことから、当時の担当職員らは通知の必要性を認識しておらず、時効期間も把握していなかった。今年1月に職員がシステムの履歴を確認して発覚した。

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