高校生平和大使 長崎県の大澤さん、杉原さん含む22人選出 4年ぶり国連派遣へ

高校生平和大使に選ばれ、意気込みを語る大澤さん(中央)=長崎市役所

 スイス・ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶を求める署名を届けている高校生平和大使の派遣委員会は7日、第26代高校生平和大使を発表した。長崎県の2人を含む16都道府県の22人が選ばれた。8月、4年ぶりに訪欧する予定。
 長崎県の2人は、被爆4世の大澤心春さん(16)=鎮西学院高2年=、被爆3世の杉原絢乃さん(16)=県立長崎北陽台高2年=。
 同委員会によると、16都道府県で選考会があり、応募総数は約500人。10、11両日、広島市で結団式があり、各地で街頭署名活動などに取り組んだ後、8月19~26日、国連欧州本部などを訪問する。
 長崎市役所であった記者会見で、同実行委の平野伸人共同代表(76)は「選んだ基準は、平和への思いを強く持って責任感や発信力がある人。長崎の高校生が中心となって頑張ってほしい」と話した。
 曽祖母が被爆したという大澤さんは「若者に平和の大切さや核兵器の恐ろしさを身近に感じてほしい。日本全国の平和大使と何か動きを生み出せれば」と意気込んだ。
 平和大使は1998年から毎年、国連機関に派遣されていたが、コロナ禍の影響で2020年以降、中断していた。

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