県知事選告示

任期満了に伴う県知事選は8日、告示された。正午現在、無所属新人で元共産党県議の森脇久紀氏(57)、3選を目指す無所属現職の伊原木隆太氏(54)が立候補を届け出、一騎打ちとなる見通し。異例のコロナ禍の中、現県政の評価を最大の争点に、25日の投開票に向けて17日間の舌戦に突入した。
初日は両氏とも岡山市内で第一声を上げ、同市など県南をめぐりながら街頭で演説。
森脇氏は、「今の県政は弱者に目を向けていない。福祉や医療、県民の命と暮らしを最優先にした県政への転換を図るべき」と訴え、政策では▽PCR検査の拡充、経営難の事業者支援といった新型コロナ対策▽障害者の医療費の原則無料化▽高齢者の医療費、介護費の負担軽減▽学校現場の正規職員の増員―などを掲げる。共産党県委員会や労組でつくる「民主県政をつくるみんなの会」が支持母体で同党が推薦。
伊原木氏は「新型コロナ対策と西日本豪雨災害からの復旧、復興を進め、元気な岡山県を取り戻す」として、教育県復活や産業振興をはじめ▽新型コロナウイルス感染症の専用外来設置や検査体制強化▽河川改良復旧による防災・減災▽地域の医療提供体制整備と福祉・介護サービスの向上▽移住・定住の促進―などを掲げる。今回は自民、立憲民主、公明、日本維新の会の県組織、連合岡山の推薦を得ている。
両候補の県北入りは、森脇氏が13日に美咲町から真庭市、14日に津山市内を遊説し、各地域で街頭演説。
伊原木氏は13日に久米南、美咲、鏡野町、津山市、奈義、勝央町、14日に真庭市、新庄村、美作市、西粟倉村内で街頭演説。コロナ禍を考慮して今回、選挙カーでの遊説はしない。
現新2人が立候補した前回(2016年)は投票率が過去最低の33・91%にとどまり、コロナ禍の中で行われる今回の動向も注視される。

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