旧日本海軍の大砲か、呉市に売却 北海道近海でカニ漁船が引き揚げ

広島県呉市に売却された旧日本海軍のものとみられる大砲=8日午後、北海道江差町

 財務省函館財務事務所は、2021年11月に北海道近海でカニ漁船が引き揚げた旧日本海軍のものとみられる大砲を広島県呉市に売却し、8日、引き渡した。大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)で分析を進め、将来的な展示も検討している。売却額は5万8300円。

 8日午後、保管されていた北海道江差町の港で、長さ約3メートル、重さ約1トンの大砲がクレーンに釣り上げられ、「明治三十九年」「呉海軍工廠」などと刻まれた銘板を呉市の職員が確認。運搬用のトラックに慎重に積み込まれた。

 大砲は21年11月11日、北海道西部の神威岬の沖合約30キロに沈めたカニ籠を引き揚げた際に見つかった。

旧日本海軍のものとみられる大砲に刻まれた銘板=8日午後、北海道江差町

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