ボール半個分の修正でパット改善 未勝利の阿久津未来也が「64」発進

パットのアドレス修正が効いて好発進(撮影/高藪望)

◇国内男子◇ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 初日(8日)◇麻生飯塚GC (福岡)◇6809yd(パー72)◇雨(観衆843人)

プロ7年目でツアー初優勝を目指す阿久津未来也が「64」で、首位と2打差2位の好スタートを切った。「ノーボギーがうれしいですね」。序盤の4番でティショットを右にミス、セカンドでグリーンを狙えず、5m残ったパーパットをねじ込んだ。「あそこがひとつの節目だったかな」という。

パットの修正がハマった。「自分のゴルフの中では7割ぐらい」とプレースタイルを支えるグリーン上。4月末の「中日クラウンズ」は今季自己最高9位となったが、パットのフィーリングは悪かった。2週前の「ミズノオープン」でフォームを正面から撮った動画を見ると、知らず知らずにアドレス時のハンドファースト、ハンドダウンが強くなっていた。ボール半個分ほど近くに立ち、アドレスを“吊り気味”にした。

初優勝が欲しいプロ7年目の28歳(撮影/高藪望)

「ちょっと試行錯誤して、結果的には以前の形に戻した、初心に帰ったという感じです」。2019年の部門別ランク8位だった得意パートが今季は82位まで落ち込んでいたが、この日の26パットが好転のきっかけになりそうだ。

昨年大会の優勝スコア=通算23アンダーは、11月「カシオワールドオープン」でチャン・キム(米国)が出した同32アンダーには及ばないが、昨季3番目のロースコア。同20アンダー以上はシーズン全競技で最多となる8人を数えた。総ヤーデージがパー72で6809ydを短く、バーディを重ね続けることが優勝争いの前提条件。「今日みたいな1日8アンダー(64)をもう1回出さないと」。スコアメークに手応えを得た28歳が、自信を持って残り3日に臨む。(福岡県桂川町/加藤裕一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン