こどもの発熱・帯状疱疹・・・そして乳がんも それでも私が働けたわけ 両側乳がんになりました197

こどもの発熱・帯状疱疹・大腸ポリープ・・そしてがん

40代、フルタイムで働く女性のお話。次の誰かのためにと語ってくださいました。

『乳がんにり患したのは新しい仕事をようやく覚え始めたタイミングでした。

当時、娘が 4歳と 7歳でしたので、子供の発熱などでも仕事を休みがち。
さらに異動から 3カ月の時にも帯状疱疹で 2週間お休み。

繁忙期直前に乳がん発覚で入院・手術でお休み。さらに検査で偶然見つかった大腸ポリープを切除して体調不良となり復帰延期。

44歳の未経験者にみんなで1から教えてくれたのに、恩返しできないまま迷惑をかけ続ける申し訳なさが募りました。』

人事部にいたことが『両立支援』のイメージ持つきっかけに

『必要以上に不安にならずに済んだのはあたたかいメンバーがそろう職場だったことです。

実は、その前に、人事部にいたことがあり、がんでも勤務されている方の前例があることと事情に応じて支援が受けられることなどを知っていたのが不幸中の幸いでした。

ただ、人事部にて、直接その支援に関わってはいませんでしたのでだれがどんな病気でどんな支援を受けているか、といった個別の情報を知り得る立場にはいません。一方で人事部にいたことで、治療と仕事を両立している前例があることや両立支援のイメージを明確に持てていたことはとても大きかったと思います。

キャリアコンサルタントの資格もあり、先日もアップデートの講義に出たのですが、腑に落ちることばかり。もっと前に知っておきたかったことがあるのも事実、です。』

必要以上に不安にならずに済んだ「知っていたこと」3つ

1.「治療と仕事を両立している職員が複数いること」
=私だけではないという支え

2.「休暇制度や個別事情に応じて職場と人事、産業保健スタッフが連携して支援してくれること」
=どんな治療になったとしても仕事との両立を支援してもらえるという安心感

3.「治療や体調が落ち着いてから経営職に登用された職員もいること」
=病状次第ではキャリアアップも諦めなくてよいという希望

『私の会社に「支援プログラム」というような明確に定まったものがあるわけではありません。

逆に、決められた型にはめるのではなく、病気やそれぞれの事情に応じて支援を行っています。
病気や治療、家族などの状況も人それぞれですし、会社の拠点が北海道全域にありますので、病院に通うのが大変という物理的な問題もでてきます。

私も都度上司を通して相談し、対応してもらえたので、困ったことはありませんでした。』

これがすごいこと。上司の方とその連携が彼女を救うことになったのだと思います。やはり、同じ会社内で働きながらがんとともにされているがいらっしゃることも大きいのだと思います。

休暇の制度については、使用していない年次有給休暇は 80日を限度として積立可能となっていたこともよかったそう。(私も弊社でこれを使用)

どんな支援があったらもっとよいか

『「あったらいいなと思う支援」は、制度という点では「時間休」です。例えば放射線治療は毎日通わないとならない。今は半休はありますが、時間休もあるとさらに柔軟に治療に通えるなと思います。治療だけではなく育児や怪我のリハビリなどでもニーズはあると感じています。 』

休暇の取りやすさも大事!

私は今、土日勤務のある職場にいますので、平日に交代で振替休日を取っています。ですから、あえて「通院のため」と休みを申請しなくても振替休日に通院することができており気持ちが楽です。

特に検査は曜日や時間が決まっているものも多く、土日だけでは済ませられないことがほとんどです。
私の場合は、さらに子供たちの体調不良や行事で休まざるを得ないこともあり、さらに自分の通院でも、となるとやはり言いにくかっただろうな、と思います。

今後、育児や治療、介護といった特別な事情がある人だけではなくて、誰でもどんな事情でも休みやすい職場環境・仕事の進め方がさらに整っていくといいなと期待しています。』

働くサバイバーを応援『ひとりじゃないよ』の気持ちで『歩こう』

https://pinkribbonwalk.breastcare.jp/

シン・ピンクリボンウォーク2023をご存じでしょうか?

乳がんを知るための一歩、知らせるための一歩、支えるためにもう一歩。

ということで歩いての啓発活動。1キロ、10キロ、30キロとあり、いつでもどこでも参加することができます。コロナ禍で3年開催を見送ったイベントが帰ってきました。

6月1日から7月1日までが大会期間。6月30日までに参加登録した人が参加可能です。

フィナーレのイベントはパシフィコ横浜ノースで行われている日本乳癌学会の学術総会の会場です。私は別に啓発活動を北海道で行っているので伺えませんが、患者の皆さま向けの患者・市民参画プログラム(BC-PAP)も実施されます。仲間つくりにもつながりますのでご興味のある方はこちらもぜひ。【BC-PAPの受付は6月9日まで延長されました・・・いいプログラムが出来上がったので是非、とのこと】

とても詳しく書いてくださっているのでお願いして使用させていただきました。山崎さんありがとうございます。

https://www.congre.co.jp/jbcs2023/patient/index.html

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