中国の人権派弁護士に実刑 続く政治弾圧、妻子も亡命

長男を抱いて写真に納まる常イ平氏(右)と妻の陳紫娟さん=2018年8月、中国雲南省(陳さん提供・共同)

 【北京共同】中国陝西省の宝鶏市中級人民法院(地裁)は8日、国家政権転覆罪に問われた人権派弁護士、常イ平氏に懲役3年6月の実刑判決と、政治的権利の剥奪2年を言い渡した。公判は非公開で、常氏は拘置所で言い渡しを受けた。親族が明らかにした。習近平指導部は民主派や人権派弁護士への政治弾圧を続けている。

 妻陳紫娟さんは中国国内で夫の無罪を訴えていたが、当局の圧力を受けて昨年、長男を連れて米国へ事実上亡命した。常氏は社会的弱者の支援に取り組んできた弁護士。陳さんは取材に「でたらめな事件だ。(夫らの活動は)社会に有益なことをしてきただけだ」と述べ、判決を批判した。

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