バーリがアンテヌッチ土壇場同点弾で13季ぶり昇格に近づく! ラニエリ率いるカリアリは敵地での勝利必須に《セリエA昇格PO》

[写真:Getty Images]

セリエA昇格プレーオフ決勝1stレグ、カリアリvsバーリが8日にサルデーニャ・アレーナで行われ、1-1のドローに終わった。

1年でのセリエA復帰を目指すカリアリは、今シーズンのセリエBを5位でフィニッシュ。昇格プレーオフ準決勝では4位のパルマを2戦合計3-2で破り、プレーオフ決勝へと駒を進めた。

一方、2010-11シーズンを最後にセリエAの舞台から遠ざかるバーリは、2017-18シーズン終了後の経営破綻によってセリエDから再出発。昨シーズンのセリエC優勝でセリエB復帰を果たした中、今季は3位と大躍進。昇格プレーオフ準決勝では6位のズュートティロールと2戦合計1-1も上位アドバンテージを生かし、2年連続昇格に王手をかけた。

セリエA昇格を懸けた運命のプレーオフ決勝初戦は、ラニエリ率いるカリアリが早々にスコアを動かす。

9分、ボックス手前右でマンコーズが上げた正確なクロスをゴール前で良いポジションを取っていたラパドゥーラがヘディングで合わせた。

今シーズンのセリエB得点王のゴールによって先手を奪ったホームチームはしばらくバーリの攻勢に晒されるが、冷静に凌ぐ。18分にはルヴンボの裏抜けからゴール前でプレゼントパスを受けたラパドゥーラが再びゴールネットを揺らすが、これはルヴンボのオフサイドでノーゴールの判定に。

以降もカリアリペースで試合は進むが、なかなか決定機を決め切れずにいると、前半終盤に押し返したバーリに絶好の同点機が訪れる。37分、右サイドからのクロスがボックス内のナンデスの左手に直撃。オンフィールド・レビューの結果、バーリにPKが与えられる。

ここでキッカーを務めたのは、ラパドゥーラと得点王争いを演じた主砲シェディラ。だが、GKラドゥノビッチとの駆け引きで後手を踏んで甘くなったシュートは完璧に止められる。さらに、こぼれ球に詰めたが、先にかき出された。

その後、PK失敗のショックもあったか、前半終了間際にもセットプレーからチャンスが訪れたシェディラはフリーでのヘディングシュートを枠の左へ外してしまい、追いつくことはできなかった。

カリアリの1点リードで折り返した試合。後半はアウェイチームが先に決定機を作り出す。49分、ロングボールを撥ね返した流れからDFゴルダニーガとうまく入れ替わったシェディラがボックス内に侵入。冷静にGKのポジションを見極めて左隅へシュートを放つが、これはラドゥノビッチの右足を使った圧巻のセーブに阻まれ、バーリの主砲はこの試合3度目のビッグチャンスをモノにできず。

ピンチを凌いだカリアリはここから相手を押し返していくが、前半のように決定機まで持ち込めず。それでも、粘り強い守備で試合を膠着した展開に持ち込む。

その後、互いに選手交代を行っていく中、後半終盤にかけては完全にバーリが主導権を握る。ボックス付近での再三の決定機はGKラドゥノビッチのビッグセーブやDFザッパの圧巻のゴールカバーに阻まれたが、最後の最後に3位チームの底力を見せた。

91分、ボックス内でイーブンボールに反応したフォロルンショがDFアルターレにアフターで蹴られると、オンフィールド・レビューの結果、この試合2つ目のPKが与えられる。この重圧がかかる場面で途中出場のアンテヌッチが見事に左隅へ蹴り込んで土壇場での同点ゴールとした。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、敵地で土壇場でドローに持ち込んだバーリが、小さくないアドバンテージを手にして11日に行われるホームでの2ndレグを迎える形に。

一方、ホームで先勝を逃したカリアリは順位でのディスアドバンテージがあるため、逆転でのセリエA昇格には敵地での勝利が必須となった。

カリアリ 1-1 バーリ

【カリアリ】

ラパドゥーラ(9分)

【バーリ】

アンテヌッチ(96分[PK])

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