鴨川の花火大会中止 駐車場やスタッフの確保が難航 十分な安全対策難しく 千葉

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 千葉県鴨川市は6日、例年7月29日に開く市納涼花火鴨川大会(実行委主催)の中止を発表した。駐車場や、交通誘導などを行うスタッフの確保が難航し、十分な安全対策を講じることが難しいと判断した。

 同大会は前原・横渚海岸を会場に、水中花火やスターマインなど約1万発を打ち上げる夏の風物詩。通常開催となった2019年は約6万人が来場した。翌年以降はコロナ禍の影響で規模を縮小し、昨年は約4千人が花火を楽しんだ。

 市によると、昨年の大会では十分な駐車台数が確保できず、市街地で大渋滞や迷惑駐車が発生。観光協会や商工会などで構成する実行委が今年の開催に向け検討を進めていたが、問題の根本的な解決には至らず、中止を決めた。

 市が昨夏に確保した駐車台数は計315台と、19年の720台に比べて約半減。市は昨年度、魅力体験広場北側の海岸砂地に新たな駐車場を整備する計画を進めていたが、突如計画を見直すなど慢性的な駐車場不足が課題となっている。

 長谷川孝夫市長は「駐車場の確保は大きな課題。どのような形で大会を開催できるのか、実行委員会と一緒に考えたい」と説明した。

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