4年ぶりに「市民総踊り」 山口祇園祭の中日を飾る一大イベント 団体」「個人」参加者を募集

 毎年7月20日から27日にかけて開催される山口の夏の風物詩、山口祇園祭の中日を飾る一大イベント「市民総踊り」への参加者が募集されている。コロナ禍による中止が続いていたため、4年ぶりの開催となる。

 「大内の殿様」(作詞:牧野豊、作曲:小池青磁)の曲に合わせ、山口市のアーケード街や駅通りを踊り歩く。日時は、7月24日(月)午後7時半から9時ごろまで。
 会社・組織単位での「団体」と「個人」、どちらでも応募は可能。前回(2019年)は、30団体・約1330人が参加した。チームの構成人員は10人程度から約150人の大所帯までさまざまで、個人や数人単位で応募した参加者はチーム「みんなで踊り隊」のメンバーとなる。

▲約1300人が踊り歩く

 参加者は、6月20日(火)、同28日(水)、7月10日(月)、同21日(金)にNac(山口市中市町3)で開かれる事前練習会(すべて午後6時~7時)に1回以上参加することが必要。申し込み締め切りは6月16日(金)。

 「お祭りは、ただ見るより参加する方が何倍も楽しい。『山口の夏』の思い出づくりに、ぜひエントリーを」と主催者。子どもの参加も可能。申し込み・問い合わせは、山口市ふるさとまつり実行委員会(TEL083-932-3456)へ。

1回目の市民総踊りは1964年 1980年まで「ちょうちん音頭」が使用

 第1回目の市民総踊りは、1963年(昭和38年)に開かれた山口国体翌年の1964年(昭和39年)7月23日に「山口観光夏祭りちょうちん踊り競演大会」として実施された。竹ざおに飾られた紅ちょうちんを先頭に、職域や地域ごとに編成された15団体・約700人が参加したという。

 山口国体時に「全国の人をおもてなししよう」と生まれ、マスゲームに使用された曲「ちょうちん音頭」に合わせて踊る「ちょうちん踊り」を、"山口の阿波踊り"として「国体以降も永遠に残そう」と始められた。

 この曲は、1963年(昭和38年)の「防長古伝」の詞に、海上自衛隊東京音楽隊長・片山正見さん(2009年没)が曲を付け、島倉千代子が歌った。片山さんは、1914年(大正3年)旧阿東町地福(現山口市)生まれ。1962年(昭和37年)から1967年(昭和42年)まで、第2代の東京音楽隊長を務め、1964年(昭和39年)の東京オリンピックでは、式典音楽指揮も執った。その後も全日本吹奏楽コンクールの審査員を務めるなど、幅広く活躍した。

 「ちょうちん音頭」は、1980年(昭和55年)まで市民総踊りの楽曲として使用。1981年(昭和56年)から「大内の殿様」が使われるようになった。

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