リンリン卒業しました～第74回～

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里親募集型の保護猫カフェをご存知ですか？そこは、様々な事情で保護された猫たちが『ずっとの家族』との出会いを待っている場所。東京の下町、人形町にある「保護猫カフェたまゆら」ここには伊豆諸島の御蔵島から来た元ノネコたちが暮らしています。今回はリンリン卒業のお話です。

リンリンは2022年8月にたまゆらに来ました。

同期たちの中でもダントツで人馴れしていなくて、触れるようになるには随分時間がかかりそうだなと思ったのを覚えています。

フロアデビューしたあともリンリンはしばらくキッチンの上が定位置に。

営業中はじっとして食事もそこで済ませ、営業が終わると降りてくる毎日が続いていました。

そうこうしているうちに冬が近づきだんだん寒くなってきたころ、まだまだ全然触れはしないですが、下に降りてくるようになりました。

降りてくるどころか、ご来店のお客様に毎回「あちらに寝ている子は触れません」とご案内しなくてはいけないほどずっと下にいたのは不思議でした。

その頃、いつも通ってくださる方がリンリンのご機嫌を見ながら寛いでいるところに優しく優しくブラッシングを。そしてそれをそっと手に変えてついに撫でることが出来たのです。

とは言ってもまだまだ気が向いたときにちょっと触れるくらいだったのですが、それくらいの頃からたまゆらに通うようになってくださったお客様がいらっしゃいました。

いつもリンリンを静かにそっと構っていて、まだ手が出ちゃうこともあったにも関わらず全く気にせず撫でていました。

とてもリンリンを気に入っていらっしゃる様子に、もし今リンリンの卒業が決まったらショック受けてしまうかな、と未だ全然声がかかっていないにもかかわらず心配してしまったほどです。

ところが。

とても驚いたことにそのお客様からリンリンにお声がかかったのです。

里親希望とは聞いておらず、その頃には誰にでも触れるようになっていたリンリンですが、これだけ一途にかわいがってくださった方のお家に迎えていただけるとは思ってもいませんでした。

トライアル当日。皆さまからいただいたお持たせと一緒に。

いつもお心遣い本当にありがとうございます。

お家に着いたリンリン、予想通り固まってしまったため急遽ケージを解体して中にリンリンが隠れられるスペースを作りました。

すると早速入ってそのまま落ち着いておやつを食べてくれたのでまずは一安心です。

その後のご連絡ではこちらが予想していたよりずっと早くお家になじんでくれているのが分かりびっくり。

最初の1～2日こそ落ち着かない様子だったそうですが、3日目にはたまゆらのyoutube動画で自分の姿を見ている写真が来て、可愛すぎて笑っちゃいました。

ちょっとしたハプニングもあったものの、ここでご紹介するネタもないくらいトライアルはスムーズで、予定を早めて1週間で終了、正式譲渡となりました。

名前はそのままリンリンです。

たまゆらでは他の猫たちともそれなりに上手くやっていましたが、本来一人っ子向きの性格なんだろうなと思っていたリンリン。

これからはのんびりゆったり暮らしてくれることと思います。

卒業おめでとう、ご家族と末永くずっとお幸せにね！

文・今場奈々子（たまゆら店長）

営業時間
※ホームページにてご確認ください

平日 13時～16時 17時～20時
土日祝 13時～17時（最終受付はクローズ40分前)
定休日：毎週火曜

東京都中央区日本橋人形町2-7-2 大江戸アクセス3階
TEL：070-8509-5639