王者ナポリの敏腕SD狙うユベントス、引き抜きには違約金が必要も…

[写真:Getty Images]

敏腕スポーツ・ディレクター(SD)を巡るナポリとユベントスの攻防が続いているようだ。

33年ぶりにセリエAを制したナポリ。選手やコーチ陣の奮闘が栄光をもたらしたのはもちろんだが、忘れてはならない男が1人いる。ここ数年のナポリで補強を一手に担ってきたクリスティアーノ・ジュントリ氏(51)だ。

チームの即戦力となり得る無名の若手、あるいは隠れた実力者を探し当てる目利きに長けたジュントリ氏。昨夏はジョージア代表MFクヴィチャ・クワラツヘリア、韓国代表DFキム・ミンジェを獲得し、この2人が攻守で王者ナポリをけん引したのは言うまでもない。

そんなジュントリ氏の引き抜きを画策しているのがユベントスだ。両者は口頭合意済みで、ジュントリ氏はすでにナポリの今夏の補強計画に関与せず。あとは財政難のユベントスがナポリに違約金を支払えるかが焦点だと考えられてきた。

しかし、イタリア『カルチョメルカート』によると、どうやらユベントスに違約金を支払うつもりはなし。ジュントリ氏を迎え入れるには、同氏との契約を2024年6月まで残すナポリが契約解除を容認するしかない状況とのことだ。

一方、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は、スクデットの立役者と言っても過言ではないジュントリ氏の違約金ゼロ流出を断固拒否。功労者ではあるものの、ビジネスの側面を考えれば当然の判断と言える。

ナポリとユベントス、ライバルクラブ間で繰り広げられている敏腕SDを巡る攻防は、現段階で平行線を辿っているようだ。

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