生活の中に潜む感染症 日常が戻りつつある中まだ流行が懸念される感染症「サル痘」の脅威とは…

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、感染が広まりつつあるサル痘の脅威について紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #9 サル痘

防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。
今回は、感染が広まりつつあるサル痘の脅威について学びます。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する、東京。その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ…。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。
今回のテーマは、感染症への備えです。
新型コロナウイルス感染症が落ち着き、日常が戻りつつある中、まだ流行が懸念される感染症があると、専門家は警鐘を鳴らします。

(日本感染症学会専門医 佐藤昭裕さん)「日本はコロナ対策で入国制限をしていたが、それが緩和されて、徐々に外国人が入国することで、日本で増えているのがサル痘です」

昨年、欧米を中心に感染の広がりをみせた、サル痘。国内では、昨年7月に初めて感染者が確認され、今年に入り感染者が急増。
160人以上の感染が報告されました。

(日本感染症学会専門医 佐藤昭裕さん)「もともとは、動物から人にうつる感染症ですが、今は人から人に、性行為などを通じてうつっている状況です」

ウイルスを保有する動物との接触により人に感染する、サル痘。
感染者の血液や皮膚に触れることでうつるとされています。
症状は、発熱や発疹が見られ、肺炎などの合併症を引き起こすことがあり、重症化する可能性があるとされています。
その脅威とは…。

(日本感染症学会専門医 佐藤昭裕さん)「性感染症は、一度、人間の社会に入り込むと、なかなか排除するのが難しいんです。梅毒も、もう数百年前から流行があって、それでも日本を含め、世界は克服できていない。もしかするとサル痘も、今後、ずっと人類がつき合っていかなければならない病気になってしまうという可能性もあります」

サル痘ウイルスは、人から人へと感染を続けるうちに、変異を起こして、病原性が高くなる恐れもあります。
感染症に備え、できることとは?

(日本感染症学会専門医 佐藤昭裕さん)「ワクチン接種です。天然痘という、もっと死亡率が高いが、今はもう世界で撲滅された病気がありますが、その天然痘のワクチンがサル痘にもある程度、効くということがわかっていて、世界各国で接種が始まっています」

サル痘を疑う症状が出た場合、都内では、31の保健所で相談を受け付け、医療機関と連携しながら、迅速な検査・入院治療の体制を整えています。

(日本感染症学会専門医 佐藤昭裕さん)「感染症は、感染経路があって初めて人から人に移るので、この経路を遮断できれば、自分の身を守ることができます。換気がしやすかったり、物に触れなくてすむ街なのかを考えていく必要がある」

さらに、東京都では、感染症に強い街づくりに向け、街の混雑状況を計測・可視化することができるスマートポールを設置。
混雑状況が分かることで、人混みを避け、感染リスクを減らすことができます。
生活の中に潜む感染症。
その備えは、社会一体となった取り組みが求められています。

都では、100年先も安心な都市をめざして、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/kyoujinkaproject/

番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

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