犬がカーペットを舐める心理3選!悪影響は?飼い主が注意すべきポイントも解説

1.気になるにおいがする

犬がカーペットを舐める心理として、最も多く考えられるのが「気になるにおいや味がする」というものです。リビングなど家族が集まる場所に敷かれているカーペットには、ご飯やおやつの食べこぼしなどが残っていたり、掃除したあとでも食べ物のにおいが残っていたりすることがあります。

また、食べ物のにおいだけでなく、飼い主さんの汗や皮脂が付着していてそのにおいがする場合もありますし、他の人や犬が訪ねてきたときのにおいが残っている場合もあるでしょう。

犬にとってにおいは大切な情報源です。敏感な嗅覚でカーペットに残ったにおいを嗅ぎ取って、その正体を探ったり舐めとったりすることはめずらしいことではありません。特に、食べ物のにおいが残っていたり小さな食べこぼしがあったりする場合は、執着することが多いです。

カーペットは頻繁に洗えるものではありませんし、掃除機などでも細かなごみが取りきれないため、それらに興味を持つ犬はとても多いのだと思います。

2.かまってもらいたい

犬がカーペットを舐めているのが、飼い主さんが家事や仕事をしているときだったり、テレビやスマホに夢中になっているときだったりする場合は、飼い主さんの気を引きたいのかもしれません。

カーペットそのものに興味があるというよりも、たまたまカーペットを舐めていたら飼い主さんが「何してるの?」と声をかけてくれたり、「やめなさい」と抱き上げてくれたりした経験があって、それをまた期待している可能性があります。

犬の性格やそのときの状況から判断して、犬が飼い主さんの気を引くためにカーペットを舐めているようであれば、あえて無視するといいでしょう。やめさせようと必死になる程、犬の思うつぼです。ほかのことで気を引いたり、犬が舐めるのをやめて落ち着いたところでかまってあげたりするようにしてください。

3.ひまつぶし

犬は特に深い意味を持たずにカーペットを舐めることがあります。これは、カーペットを舐めることに限りませんが、退屈をしているときに手持無沙汰になって無意味な行動をくり返すのです。無意識にしていることも多いので、放っておけばいつの間にかやめているという場合もあるでしょう。

ただし、退屈が続いてストレスが溜まってしまっている場合は、カーペットを舐め続けて毛足をむしってしまうこともあります。やめさせたい場合は、犬がひとり遊びできる知育玩具などを用意して、退屈する時間を減らしてあげるようにしましょう。

犬がカーペットを舐めることの悪影響

犬が多少カーペットを舐めていても、特に問題はありません。食べ物のにおいにつられてカーペットを舐めていても、それがなくなれば自然にその行動もやめるでしょう。

しかし、飼い主さんの気を引くためや退屈によるストレスからカーペットを舐め続けてしまう場合は、注意が必要です。カーペット自体が傷んでしまうこともありますし、カーペットに犬の口内の雑菌が付着して汚れや悪臭の原因になることもあります。また、カーペットの素材などによっては、犬の舌が傷ついてしまうことも考えられます。

そのため、カーペットを舐める行動が目につくほど多い場合は、他の行動に誘導したりおもちゃを用意したりして、少しずつやめさせるようにしていきましょう。

まとめ

犬がカーペットを舐める行動は、比較的よく見られます。カーペットはどうしても食べ物のカスや飼い主さんのにおいを抱え込みやすく、犬の興味を引きやすいのです。

一時的に舐めている分にはそれほど気にする必要はありませんが、あまりにも頻繁に舐めている場合は、カーペットにも犬の体にも悪影響を及ぼす可能性があるので、やめさせた方がいいでしょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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