ロシア侵攻下の「大きな難題」 ダム決壊で国連事務次長補

取材に応じる国連人道問題調整室のムスヤ事務次長補

 来日中の国連人道問題調整室(OCHA)のムスヤ事務次長補は9日、東京都内で共同通信の取材に応じ、ウクライナ南部での巨大ダム決壊は、ロシアの侵攻下でウクライナの住民が苦しむ中で起きた「非常に大きな難題だ」と強調した。「状況は差し迫っている」とし、早急に人命を救助する必要があると訴えた。

 ムスヤ氏は「ダムの水の利用者70万人が供給の危機にある」と指摘。被害の全体状況を数日内に把握すべきだが困難な状況だと述べた。ロシアが支配する地域にも人道支援を届ける必要があり、安全にアクセスするため国際支援を尊重するよう求めた。

 日本は「高度な専門知識を国際社会に提供できる」と強調した。

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