表紙飾るアイドル、主題歌のレコード…昭和な漫画雑誌やグッズずらり 「発売前のワクワク感」思い出して

漫画週刊誌や関連グッズなどの展示と天野浩次さん=ヒメハナ公園

 半世紀前に発行された漫画雑誌や関連グッズなどを集めた「昭和こどもマンガの時代展」が、兵庫県朝来市山東町楽音寺のヒメハナ公園ウツギの館で開かれている。当時のアイドルらが表紙を飾る雑誌のほか、アニメや実写化された番組の主題歌のレコードなど、懐かしさがあふれる約500点が展示されている。(小日向務)

 同市の自営業、天野浩次さん(63)がコレクションを出品している。子どもの頃から漫画が好きで「自分も読んで育った時代。友達とよく回し読みもした」と話す。

 漫画雑誌だけでなく、競馬や旅行関連の資料、ブリキのおもちゃ、レコードなどのさまざまなサブカルチャー品を収集しており、約10年前、自宅近くに「昭和こども館」を開設した。知人や地域の住民らから寄贈が相次ぎ、コレクションは数千点に上るという。今回の展示品は、当時、自ら購入した雑誌や後に古本市などで買い求めた本に加え、同館の開館後に寄せられた雑誌なども多い。

 展示しているのは、1965~80年を中心にした少年向けの週刊漫画雑誌「マガジン」「サンデー」「ジャンプ」などや、小中学生を対象に学年ごとに発行されていた月刊学習雑誌の計約300点。表紙は、山口百恵さんや桜田淳子さん、天地真理さん、浅田美代子さん、松田聖子さんら発行当時のアイドルやスポーツ選手などの写真が飾る。コントグループ「ザ・ドリフターズ」は初期のメンバーが若々しい姿で登場。少数だが50年代の雑誌もある。

 関連グッズは約200点。「ジャングル大帝」「マグマ大使」などのアニメや特撮番組の主題歌のレコード(ソノシート)、当時のおもちゃや文房具、雑誌の付録なども展示されている。

 天野さんは「かつて週刊誌の次号が発売されるのを楽しみに待っていた。展示を見て、そんなワクワク感を思い出してもらえれば」と話している。

 25日まで。無料。12、19日は休館。昭和こども館は事前連絡をすれば見学できる。

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