異世界?静岡にあるトンネルが「入口と出口が違い過ぎ」「不安になる」と話題 実は軽自動車なら通行可

「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」 スタジオジブリの名作映画「千と千尋の神隠し」(2001年公開)のキャッチコピーのように、入口と出口で広がる景色が全く異なる“リアル千と千尋”トンネルがある。

Twitterで反響を呼んでいるのは、日本全国の秘境などを巡り、Twitterなどで公開している一人旅研究会(@keionoteio)さんが7日、「入口と出口が違い過ぎてて、変な空間に飛ばされたか不安になるレベル」と紹介したトンネル。緑の中に突如、顔を出すコルゲート管の丸い坑口。先にはうっすらと出口の光が見える。その光の方へ進んでいくと、出口側は素掘りのままになっており、いきなり山奥へ飛ばされたかのような光景が…!入口と出口で壁面のつくりが異なることも相まって、まさに「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」状態だ。

この投稿には10日時点で約1.3万件の「いいね」が寄せられるとともに「こういう雰囲気好き」「え?イラストじゃなくて?」「なにかが出てきそう」「千と千尋の神隠しぽい!?」「ホラー映画に出てくるヤツ」「ガリバートンネル感」などの声が集まった。

このトンネルの正体は、静岡県掛川市にある岩谷隧道。一人旅研究会さんはGW期間に初体験。「そのまま違う世界へいざなってくれるような、不思議な雰囲気」という入口から出口に出ると「いきなり無人地帯に放り出されたような感覚になりました」と明かした。

また、驚くべきは隧道の手前に「軽自動車以外は通行できません」との看板があること。裏を返せば、軽自動車なら通行できる現役バリバリの隧道だということなのだが…。そうは言われても車で踏みいるには、かなりの覚悟が必要だろう。

一人旅研究会さんも軽自動車で手前まで行ってはみたが「壁を擦ってしまうかもしれないと怖気付いた」と車での通行を断念。「隧道の中は電気がないため薄暗く、所々岩肌が迫り出しているため、運転は気を使わなければならない印象」と回想した。

一人旅研究会さんによれば、素掘り側は約500m先に集落があるのみで人気(ひとけ)はないが、コルゲート管側は100m手前に住宅地が広がっており、付近の道路にもある程度の交通量があるという。「山奥ならこのような隧道は最近でも見かけますが、岩谷隧道のように車が通ることができ、しかも住宅街が近いというのはレアだと思います」とその希少性を分析した。

一人旅研究会さんは公式HPでも日本全国の秘境や退廃的空間、ノスタルジックな場所を紹介している。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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