復旧願い支援者続々 休日の被災地 茨城・取手の双葉地区

取手市役所藤代庁舎でボランティアの受付をする参加者=取手市藤代

台風2号や梅雨前線の影響による大雨で約600棟が浸水被害を受けた茨城県取手市双葉地区で、災害ボランティアの受け付け開始から初の休日となった10日、県内外から多くの支援者が訪れた。登録者はこれまでで最も多い150人超となり、被災者宅などに向かった。

いまも再開の見通しが立たない「つつみ幼稚園」では、浸水で汚れた園庭の土を剥がして集めたほか、教室や遊具などを清掃し、消毒した。

参加した千葉県銚子市、私立高2年の桜井瑠聖さん(17)は「平日は学校があるため、休みを利用した。早く子どもたちが楽しく遊べるようになってほしい」と語り、汗を拭った。流通経済大3年の斉藤漢生さん(20)=茨城県龍ケ崎市=は「ここで遊ぶ子どもたちの姿を頭に浮かべた」と話し、早期再開を願った。

同園を運営する千葉和子理事長は「再開の予定についてはまだ想像もできない状態だが、大勢の人が来てくれて感謝の気持ちでいっぱい」と述べた。

市社会福祉協議会はボランティアの受け付けを6日に始めた。

■取手で床下浸水1件増

台風2号や梅雨前線の影響による大雨で、茨城県は10日、取手市の床下浸水が1件増え312件になったと発表した。同市内の家屋の浸水被害(非住家を含む)は県内最多で、同日午後4時現在、床上・床下浸水は計602件に上る。同市では2世帯8人が避難所生活を送っている。

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