柔道・阿部兄妹が姫路で教室、小学生に伝えた世界一の技術 ともにパリ五輪金メダル宣言、連覇誓う

自分たちの名前を冠した柔道教室を開いた阿部一二三選手(左)と詩選手。兄は「現役中にやることに意味がある」と語った=10日午後、姫路市西延末、兵庫県立武道館

 東京五輪の柔道でともに金メダルを獲得した阿部一二三選手(パーク24、神港学園高出身)と詩選手(パーク24、夙川高出身)のきょうだいが10日、地元兵庫の県立武道館(姫路市)で柔道教室「ABE CUP 2023」を開いた。

 新型コロナウイルスの影響で柔道をする機会が減っていた故郷の子どもたちを喜ばせようと、小学5、6年生の283人を招き、世界一の技術を伝えた。

 2人が会場に姿を現すと、跳びはねる児童も。内股や背負い投げなど手本を示しながらこつを教え、稽古を見て回った。質問コーナーでは来年7月のパリ五輪について聞かれ、一二三選手は「(金メダルを)絶対に取ります」と宣言。詩選手も「持って帰ってきます」と、兄との2連覇を約束した。

 教室は、日本オリンピック委員会(JOC)の「シンボルアスリート」が行う社会貢献活動として初めて企画した。一二三選手は「兵庫でやりたかった」と郷土愛を口にし、詩選手は子どもたちの真剣なまなざしに「夢を与えられる存在になれた」と笑みを浮かべた。11日には大会を開く。(有島弘記)

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