ゼレンスキー氏、反転攻勢認める 自信示し「指揮官みな楽観的」

10日、キーウで行われたカナダのトルドー首相との共同記者会見で話すウクライナのゼレンスキー大統領(ロイター=共同)

 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、「ウクライナで反攻と防御の軍事行動が取られている」と述べ、ロシアに対する反転攻勢を開始したことを初めて認めた。作戦に自信を示し「私は毎日、ザルジニー軍総司令官や、さまざまな前線の司令官らと連絡を取っているが、みな楽観的だ。プーチン(ロシア大統領)にそう伝えてほしい」と語った。

 首都キーウで行われたカナダのトルドー首相との共同記者会見で明らかにした。ウクライナメディアが報じた。

 ゼレンスキー氏は一方で「どの段階にあるかは明言しない」とも述べ、作戦の詳細には言及しなかった。

 プーチン氏は9日、反攻が「間違いなく始まった」と述べ、撃退に自信を見せたが、これに反論した形。

 ゼレンスキー氏は5月29日のビデオ声明で、反攻の時期に関して「決定が下された」と表明。ロシアのショイグ国防相は反攻が6月4日から既に始まっているとし、投入されたドイツ製戦車レオパルトの破壊など撃退の成功を連日発表している。

8日、ダム決壊で洪水に見舞われたウクライナ南部ヘルソン州を訪問したゼレンスキー大統領(中央)(ロイター=共同)

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