バニャイアがスプリント優勝。ドゥカティvs.ドゥカティのトップ争いを制す/第6戦イタリアGP

 6月10日、MotoGP第6戦イタリアGPのスプリントレースがムジェロ・サーキットで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝した。このスプリントレースではトップ5をドゥカティライダーが占める結果となった。

 午前中に行われた予選では、Q2に7台のドゥカティが進出した。そんななか、バニャイアが1分44秒855を記録してオールタイム・ラップ・レコードを更新し、ポールポジションを獲得した。2番手はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、3番手はアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)で、マルケス兄弟が獲得している。

 ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)はQ1を突破できず、15番手、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)も同じくQ2進出ならず、16番手からレースを迎えることになった。

 なお、金曜日のプラクティス2で転倒したジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)は右手小指を負傷したことから、今大会の欠場を発表している。

 スプリントレースは気温25度、路面温度40度のドライコンディションで行われた。ポールポジションのバニャイアがトップに立ち、2番手にマルク・マルケスが続くなか、フロントロウ3番手からスタートしたアレックス・マルケスが1コーナーで転倒を喫する。1コーナーでブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と接触したことによる転倒で、ビンダーはレース中にロングラップ・ペナルティを受けている。

 2周目にはマルティンがマルク・マルケスをかわして2番手に浮上し、マルク・マルケスは3番手に後退した。ここで雨が落ち始めてホワイトフラッグが提示され、ライダーはピットインをしてマシンを乗り換えることが可能になった。コース上は雨が落ちている個所もあれば、日が差している個所もあり、複雑なコンディションであったようだ。

 2番手に浮上したマルティンはバニャイアをもとらえ、トップに浮上。しかしその後、バニャイアがトップを奪い返した。4周目にはバニャイアを先頭に、2番手マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、3番手マルティン、4番手ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)とドゥカティ勢が続き、5番手にジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)がつける。マルク・マルケスは序盤にミスをして7番手にポジションを落としていた。

 8周目に入ると、バニャイアは2番手のベゼッチに対してじりじりと差をつけ始める。また、ベゼッチも3番手のマルティンにオーバーテイクを許さない程度のギャップを築いていた。

 バニャイアはトップでチェッカーを受け、優勝を飾った。2位はベゼッチ、3位はマルティンが獲得している。さらに、4位にはザルコ、5位にはルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が入り、トップ5をドゥカティが占める結果となった。

 6位はKTMのミラー。2番手スタートだったマルク・マルケスは7位だった。5列目15番手スタートだったクアルタラロは10位でゴール。中上は17位でフィニッシュした。

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