BTSデビュー10周年!沖縄のARMYたち「現地に行けなくても沖縄で」 動画を県内2カ所で上映

 沖縄からバンタンへ思い届け―。韓国の人気音楽グループBTSが13日でデビュー10周年を迎える。沖縄のARMY(=BTSのファン)たちも10周年を記念した映像を作成した。那覇バスターミナル待合室のA-oneビジョンで10日から、沖縄市山内のタウンビジョンでは11日から上映した。いずれも13日まで。
 企画したのは金城千春さん(41)=北谷町=。ARMY歴は6年目になる。2018年「ビルボード・ミュージック・アワード」でBTSが賞を取った映像を見て気になったのがきっかけ。「推し」はジョングクで「ステージでは完璧なのに、下りたときはかわいい」のが魅力と語る。「BTSのメンバーは何か賞を受賞したら真っ先にARMYに感謝を述べる。そこが衝撃だったし、素敵だと思った」と話した。 
テテ推しの娘と共にすっかりBTSにとりこな金城さん。大手のファンダム(=ファンのグループ)の広告に出資したこともあったが、子育てもあり、イベント開催場所の韓国や県外には行けずにいた。そこで思いついたのが、沖縄での動画上映だ。
 ARMY仲間と共に1月から準備を開始。当初は1日のみの上映予定だったが、クラウドファンディングが殺到し1カ月で1日分の上映に必要な予算を達成。上映期間を延ばしても計約2カ月で目標額をクリアした。
 動画は30秒の2パターン。金城さんが写真素材を集めて絵コンテを作成し、編集や仕上げは知人に依頼した。 
 那覇バスターミナルでの上映が始まった10日、ビジョン前には動画を見に来たARMYの姿があった。
 ネットニュースで上映を知りバスターミナルに見に来た大湾光姫さん(34)は、母と、BTSがデビューした年に生まれた娘の親子三代でARMYだ。大湾さんは「めっちゃかっこいい。もっと見ていたかった」と名残惜しそうにし、「ぜひ沖縄に来てほしい」とBTSのメンバーにメッセージを送った。
 金城さんは「上映まで無事にできてよかった」とホッとした様子。「彼らに幸せな時間をいただいている。良さを広めたい。彼らは『ずっとBTSでいる』と言ってくれているので、私たちは一生、ARMYです」と思いを語った。
 那覇バスターミナルの待合室A-oneビジョンでは午前7時から午後10時まで2パターンの映像を上映する。沖縄市山内のタウンビジョンでは午前7時から午後11時まで1パターンを上映する。
(田吹遥子)

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