甘さ際立つ「王林」+淡路のタマネギ=みんな笑顔の「りんごカレー」 神戸に専門店、滝川第二高元球児らオープン

コウベリーズのメンバーにカレーを振る舞う(左から)平田敦彦さんと荻原裕二さん=灘区永手町4

 神戸市灘区のJR六甲道駅近くに、りんごカレー専門店「Twins(ツインズ)」(同区永手町4)が今月、オープンした。リンゴは甘さが際立つ品種「王林」を使い、淡路島産タマネギをたっぷり加えて、まろやかに仕上げるのが特徴。今年1月17日の震災復興イベントでメニューを考案したという。店主の平田敦彦さん(48)=同区=は「皆さんを笑顔にするカレーをつくりたい」と話している。(千葉翔大)

 平田さんは滝川第二高、日大で野球部に所属し、卒業後は料理人の道へ。神戸の和食店で腕を磨き、三宮に居酒屋「あつ」を構えて17年目となる。

 カレーづくりのきっかけは、長田区で1月17日に開かれる震災復興フリーイベント。平田さんは昨年から炊き出しに参加し、カレーを提供。今年は、イベントゲストが青森出身のタレント王林さんだったため、同じ名の品種と、淡路産タマネギをすりおろしたカレーを考案した。用意した計200食はあっという間になくなった。平田さんは「自分でもいけると感じた。『おいしい』という言葉にも背中を押された」と話す。

 その後、滝川第二高野球部の1年先輩、荻原裕二さん(49)=北区=にも試食してもらった。荻原さんは「カレー店は多いが、『りんごのカレー』をアピールするのは分かりやすい」。六甲道駅近くの物件を見つけ、平田さんと出店することにした。

 オープン直前の今月1日、復興イベントで共演した神戸発のアイドルユニット「KOBerrieS♪(コウベリーズ)」メンバーが来店。彼女たちに、リンゴとタマネギの風味が香る「特製りんごカレー」(700円)を振る舞うと、メンバーは顔をほころばせて食べていた。

 平田さんは「規格外になり市場に出ないリンゴやタマネギも活用したい」。荻原さんも「このカレーの味を全国に広めたい」と意気込んでいる。

 不定休。テイクアウト(税込み800円、大盛り同千円)もある。午前11時~午後2時、同5~9時。同店TEL078.891.9094

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