岩手県の初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」の行進行事は10日、新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりに通常開催され、馬コが新緑の田園地帯や市街地を通る約14キロのルートを練り歩いた。今年は飲食の自粛といった感染対策の制限がなく、沿道を埋める観客の笑みが広がった。
色鮮やかな装束をまとった馬コが午前9時半ごろ、滝沢市の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社を出発した。青天の下、軽やかな鈴の音を響かせながら行進。盛岡市の盛岡八幡宮にかけての大行列を観光客らが見守った。
参加頭数は62頭。2年連続で乗り手を務めた盛岡・大慈寺小5年の熊谷心晴(こはる)さんは「馬の上から見える景色が好き。お客さんに『頑張って』と声援を受けるとうれしくなる」と白い歯を見せた。