スバル 新型クロストレックは200万円台から購入できる価格の割安度が魅力!

スバル 新型クロストレックはスバルのコンパクトSUV、XVの後継車種として、2022年9月に世界初公開されました。新型クロストレックの値段、燃費、納期、ライバル車種との比較などの最新情報をカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。

スバル CROSSTREK(クロストレック)/ボディカラー:オフショアブルー・メタリック

新型クロストレックのおすすめポイント

・最低地上高は200mmを確保したことで、悪路のデコボコも乗り越えやすい

・SUVでも全高は1600mm以下に抑えられ、低重心で安定性も優れている

・全長は4500mm以下で、最小回転半径も5.4mなので運転しやすい

新型クロストレックのレビュー・評価

総合評価 4.0 ★★★★☆

5段階採点の解説

外観

ボディはコンパクトですが、SUVの外装パーツを装着したことで、存在感を強めました。大径サイズのタイヤもカッコイイです。

内装

スイッチの配置やATレバーは、オーソドックスなデザインですが、操作性が優れています。各部の質感も満足できます。

走行性能

スバルの新しいプラットフォームと4輪独立式サスペンションを採用されたことで、走行安定性が優れています。動力性能も満足できます。

運転のしやすさ

全長が4500mm以下に収まるボディは、最小回転半径も5.4mで小回りが利きます。

斜め前の視界も良く、混雑した街中でも運転しやすいです。

乗り心地

18インチタイヤのリミテッドグレードは、乗り心地が少し硬いですが、バタバタする粗さは抑えられました。17インチのツーリンググレードは快適です。

価格の割安度

ツーリンググレードは衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、後方の並走車両を検知する安全装備などを備えながら、価格は266万2000円(2WD)と割安です。

総合評価の解説

クロストレックは最低地上高を200mmに高めて悪路走破力を向上させながら、全高を適度な高さに抑えたことで、走行安定性も優れています。全幅は1800mmと少しワイドですが、全長は比較的短いので、街中でも運転しやすいです。

内装は上質で、シートは乗員の骨盤をしっかりと支えるため、長距離を移動する時も疲れにくいです。着座姿勢も乱れにくく、曲がりくねった峠道でも正確に運転できるため、疲労の軽減と相まって安全性を向上させます。

車内の広さも注目されます。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシ2つ半の余裕があります。

これはトヨタ ハリアーのようなLサイズSUVに匹敵する余裕のある空間で、ファミリーカーとしても快適に使うことができます。

新型クロストレックの基本スペック・価格表

スバルは1970年代から、乗用車に4WD(スバルはAWDと呼びます)を搭載してきました。

水平対向エンジンと相まって、スバル車の優れた走行性能を支える大切な技術です。

4WDが得意なスバルでは、悪路の走破力を高めたSUVにも力を入れています。その人気車のXVが、フルモデルチェンジを行って、新型クロストレックに刷新されました。

基本部分は新型インプレッサと共通ですが、新型クロストレックは外観にSUV風のパーツを加えて、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も200mmまで拡大しています。

パワーユニットは水平対向4気筒2Lエンジンに、e-BOXERと呼ばれるマイルドタイプのハイブリッドを組み合わせました。駆動方式は前輪駆動の2WDと4WDです。グレードはツーリングと上級のリミテッドが設定されています。

新型クロストレックのボディサイズ

新型クロストレックの燃費

WLTCモード燃費は2WDが16.4km/L、4WDは15.8km/Lです。

マイルドハイブリッドエンジンの「e-BOXER」により、渋滞や低速走行の多い地域では、燃料の節約効果も大きいです。

新型クロストレックの発売日と納期の目安

最近の売れ行き&人気度

新型クロストレックの前身となるXVも人気車だったので、好調な売れ行きが期待されます。

特に今は運転しやすく、経済性の優れた全長が4500mm以下のSUVが高い人気を得ています。新型クロストレックは今の人気動向に沿っているといえます。

納期と今後のモデルチェンジ予想

販売店によると「新型クロストレックの納期は5〜6か月」です。今でも納期が1年前後に達する車種も多いため、クロストレックは比較的短い期間で納車されます。

また新型クロストレックは2023年に入ってから納車を開始した新型車ですから、当分の間、フルモデルチェンジは行いません。特別仕様車の追加などにとどまります。

新型クロストレックのリセールバリュー

リセールバリューの5段階採点:4点

今はSUVの人気が高いです。外観のカッコ良さと、車内の広さなどの実用性を両立させているモデルが多く、売れ行きも好調です。

しかも日本ではコンパクトな車種が使いやすく燃費も優れているため、新型クロストレックは今のクルマのトレンドにピッタリです。

しかも新型車とあって、5〜7年後でも、中古車市場の流通台数はあまり多くありません。したがって好条件で売却できるでしょう。リセールバリューは高いといえます。

新型クロストレックのおすすめグレード

おすすめグレード:ツーリング(288万2000円/4WD)

グレードは、ツーリングと上級のリミテッドがあります。

新型クロストレックはメーカーオプションが豊富で、リミテッドグレードに標準装着される大半の装備をツーリンググレードにも付けられます。

そこでツーリングを選び、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ+リヤビューカメラ+ルーフレールのセットオプション(17万6000円)を加えると合理的でしょう。

ルーフレール, 11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ
ルーフレール, 11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ

駆動方式は4WDを推奨します。新型クロストレックは最低地上高を200mmに設定されているので、悪路のデコボコを乗り越えやすく、4WDとの組み合わせによって優れた悪路走破力を発揮することができます。

また4WDは舗装路の乾いた峠道などを走る時でも走行安定性を高めるため、悪路や雪道を通る機会が少ないユーザーにも推奨できます。

4WDの価格は2WDに比べて22万円高いですが、ポップアップ式ヘッドランプウォッシャー+LEDリヤフォグランプ+悪路走破力を高めるXモードも加わります。これらは4万円に換算されるので、実質18万円で4WDの機能を得られるため、買い得度も高いです。

Xモード

新型クロストレックのグレードによる装備の違い

装備に関しては、衝突被害軽減ブレーキや後退時ブレーキアシスト、AT誤発進抑制機能、全車速追従機能付きクルーズコントロールなどが含まれるアイサイトコアテクノロジー、後側方警戒支援システムとドライバー異常時対応システムが付いているアイサイトセイフティプラス(運転支援テクノロジー)は全車標準装備となっています。

悪路走破性に役立つX-MODEはAWD車のみグレードを問わず標準装備されます。

対向車や先行車の位置を検知し、ハイビームの照射範囲をコントロールする機能や前側方警戒アシスト機能、ドライバーモニタリングシステム、事故やトラブルが起こってしまった時に24時間365日コールセンターとつながるSUBARU STARLINKはツーリンググレードでメーカーオプションに、リミテッドグレードで標準装備されています。

内装でも運転席10ウェイ&助手席8ウェイパワーシート、エンジンを切った際に運転席シートを自動で後ろに下げて乗り降りがしやすい機能はツーリンググレードでメーカーオプションに、リミテッドグレードでは標準装備されています。

そのほか、自動防眩ルームミラーがリミテッドグレードに標準装備され、サンルーフ(電動チルト&スライド式)はリミテッドグレードのみにメーカーオプションとしています。

新型クロストレックのライバル比較

ライバル車は、全長を4500mm前後に設定した前輪駆動ベースのSUVです。マツダ CX-30やトヨタ カローラクロスが該当します。

マツダ CX-30, トヨタ カローラクロス
マツダ CX-30, トヨタ カローラクロス

新型クロストレックは、これらのライバル車に比べて後席が広く、4名で快適に移動できます。最低地上高を200mmと十分に確保されているため、悪路走破力を高めたこともライバル車とは異なる特徴です。

最低地上高に余裕を持たせながら、水平対向エンジンを搭載したことで重心があまり高くなりすぎないため、走行安定性も優れています。

ライバル車とはここが違う! 新型クロストレックを選ぶ5つのメリット

・SUVクラスの中ではボディがコンパクトで重心も低く、扱いやすい

・新開発のプラットフォームによって走行安定性が優れている

・マイルドハイブリッドのe-BOXERは街中で優れた燃費を発揮

・前後席が広く、シートの造りも上質で長距離の移動も快適

・荷室容量に余裕があり、後席をたたまずにゴルフバッグが3個入る

新型クロストレックのカラーバリエーション

新型クロストレックを販売店で試乗するときのポイント

販売店の試乗では、街中での運転のしやすさを確認すると良いでしょう。縦列駐車や車庫入れを試すと、小回りの利きなども分かりやすいです。

最低地上高に200mmの余裕があると、駐車場と道路の段差が大きい場所でもボディの下側を擦りにくく、安心です。

またファミリーカーとして使うことを想定しているユーザーは、前後席の居住性、骨盤をしっかりと支えるシートの座り心地、荷物の積載性やシートアレンジなども確認しておきたいポイントです。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:小林 岳夫/SUBARU】

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