愛称は「小白」と「千歳」 小山でコウノトリのひな命名式

コウノトリのひなの命名式で記念撮影に臨む関係者

 栃木県小山市下生井の渡良瀬遊水地で今春生まれた国の特別天然記念物コウノトリのひな2羽の愛称命名式が11日、下生井小体育館で行われた。2羽はいずれも雌で、それぞれ「小白(こはく)」「千歳(ちとせ)」に決まった。

 愛称募集は市や周辺市町などでつくる「渡良瀬遊水地コウノトリ・トキ定着推進協議会」が主催。昨年までは愛称自体を公募していたが、今回は遊水地周辺の小学校から募った中から雄雌各五つに絞り、一般を対象にホームページから決選投票してもらった。全国から計2025件の投票があり、雌で得票上位の二つが採用された。

 小白は茨城県古河市古河第五小の案で「広大な遊水地に小さく白く美しく輝いて」との思いを表現。千歳は栃木市藤岡小が提案し「元気に長生きして」との願いを込めた。

 式は市の主催で浅野正富(あさのまさとみ)市長や大川秀子(おおかわひでこ)栃木市長ら関係団体の代表者など約100人が出席。浅野市長は「皆さんに愛称で呼んでかわいがってもらい、全国の空を羽ばたいてほしい」と話した。記念品を受け取った藤岡小6年の赤羽心虹(あかはねみく)さん(12)と藤沼理知恵(ふじぬまりちえ)さん(11)は「学校のみんなで決めた愛称になってうれしい」と笑顔を見せた。

 ひなには個体識別の足輪が着けられている。小白は右に緑と黄色、左に黒と青色。千歳は右に緑と黄色、左は黒と緑色。それぞれ8日と9日に同所の人工巣塔から巣立ちが確認された。

人工巣塔から飛び立つ2羽目のひな(右)=9日午前、小山市下生井の渡良瀬遊水地(わたらせコウノトリライブカメラの映像より)

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