岡山・後楽園で「お田植え祭」 早乙女たちが歌に合わせ手際よく

入園者も交じって行われた後楽園の「太鼓田植」

 岡山市の後楽園で11日、恒例の「お田植え祭」があり、入園者が見守る中、早乙女たちが苗を手植えする「太鼓田植(たうえ)」(岡山県重要無形民俗文化財)が披露された。

 水が張られた園内の井田(せいでん、約500平方メートル)で、新見市の「哲西はやし田植え保存会」の23人が実演。男衆の太鼓や「ヤーハレナ」とうたう歌に合わせ、紺のかすりに花がさをかぶった早乙女が一列に並んで手際よくもち米の苗を植えていった。同市の「神代(こうじろ)郷土民謡保存会」も行った。

 入園者も田植えを体験し、岡山市立宇野小の2年男子(7)は「ぬかるみが深くて植えるのが大変だったけど、太鼓のリズムに合わせるのが楽しかった」と話した。

 お田植え祭は、江戸時代の風景を再現しようと1962年から行われている。もち米は10月に収穫し、園内で販売するおしるこなどに使われる。

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