バニャイアが今季3勝目。決勝もドゥカティが表彰台を独占する/第6戦イタリアGP

 6月11日、MotoGP第6戦イタリアGPの決勝レースがムジェロ・サーキットで行われ、MotoGPクラスはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾って、予選、スプリントレース、決勝レースを制してイタリアGPを席巻した。

 決勝レースは、土曜日のスプリントレースの転倒により右足脛骨と腓骨を骨折したアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)が欠場となった。ホンダは初日の転倒で右手小指を負傷したジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)に続き、イタリアGPでふたり目の欠場である。

 また、前戦フランスGPで科された3グリッド降格のペナルティにより、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)は決勝レースを6番グリッドからスタートすることになった。

 日曜日の決勝レースは気温27度、路面温度43度のドライコンディションで行われた。抜群のスタートを切ったのは4番グリッドスタートのジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)だったが、バニャイアが1コーナーでトップを奪った。トップはバニャイア、2番手はミラー。そして3番手にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、5番手にマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が続く。

 2周目にはマルティンが2番手に浮上した。トップのバニャイアと2番手のマルティンが3番手以下を引き離し、3番手はマルク・マルケスやミラー、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、アレックス・マルケス、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)などによって争われた。

 しかし、マリーニに次ぐ4番手を走行していたマルク・マルケスが16周目5コーナーでスリップダウン。マルク・マルケスはリタイアとなった。

 12周目、3番手のマリーニにアレックス・マルケスが襲い掛かる。3番手争いはマリーニとアレックス・マルケスの接戦となり、13周目にアレックス・マルケスがマリーニをとらえて3番手に浮上した。マリーニは引き続きアレックス・マルケスにぴたりとつける一方、マリーニの後ろにはザルコが迫っていた。

 3番手を走行していたアレックス・マルケスだが、15周目2コーナーで転倒を喫してリタイア。代わってマリーニが3番手に浮上したが、ザルコとの激しい3番手争いは続き、18周目にはザルコが3番手に浮上した。

 バニャイアは1周目にトップに立って以降レースをリードしたままゴールし、優勝を飾った。今季3勝目である。2位はマルティンが獲得し、3位はザルコで、2位、3位はプリマ・プラマック・レーシングのふたりとなった。土曜日のスプリントレースに続き、ドゥカティライダーが表彰台を占める結果となった。

 4位はマリーニ。優勝したバニャイアから4位のマリーニまでドゥカティ勢が続いている。5位にはビンダーが食い込んだ。14番グリッドスタートのファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は11位、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は13位でゴールした。

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