スコットランド前首相拘束 英警察、党資金流用疑惑で

スコットランド自治政府前首相のスタージョン氏(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】英警察は11日、英北部スコットランド民族党(SNP)の資金流用疑惑を巡る捜査に関連し、スコットランド自治政府の前首相でSNP前党首のニコラ・スタージョン氏(52)を拘束し、事情聴取した。スタージョン氏の広報担当者は、同氏が捜査に協力していると述べた。英メディアが報じた。

 SNPはスコットランドの英国からの独立を目指している。スコットランド政治の中心的な役割を長年果たし、独立運動の象徴とされてきたスタージョン氏が拘束されたことで、独立の動きに影響が出る可能性もありそうだ。

 BBC放送などによると、警察はSNPが独立運動のために集めた約60万ポンド(約1億円)の寄付金の流用疑惑を捜査中。4月にはスタージョン氏の夫やSNPの当時の財務担当者も一時拘束され、事情聴取を受けた。

 スタージョン氏は2014年、女性として初の自治政府首相に就任した。今年2月、首相と党首を辞任すると表明。3月、後任にイスラム系のハムザ・ユーサフ氏が就任した。

© 一般社団法人共同通信社