スコットランド前首相を聴取 党資金流用疑惑で一時拘束

スコットランド自治政府前首相のスタージョン氏(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】英警察は11日、英北部スコットランド民族党(SNP)の資金流用疑惑を巡り、スコットランド自治政府の前首相でSNP前党首のニコラ・スタージョン氏(52)を拘束し、事情聴取した。スタージョン氏は約7時間の取り調べを受け、同日釈放された。英メディアが報じた。

 SNPはスコットランドの英国からの独立を目指している。スタージョン氏は長年、スコットランド政治の中心的な役割を果たし、独立運動の象徴とされてきた。スタージョン氏が資金流用に関与したと明らかになれば、独立の動きに影響が出る可能性もありそうだ。

 スタージョン氏は釈放後、ツイッターで「私はいかなる不正も行っていない」と訴えた。英メディアによると、警察の捜査は続いており、再び拘束される可能性がある。

 警察はSNPが独立運動のために集めた約60万ポンド(約1億円)の寄付金の流用疑惑を捜査中で、4月にスタージョン氏の夫やSNPの当時の財務担当者を一時拘束し、事情聴取した。

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