イタリアGPを完全制覇したバニャイア、「イタリアの週末として最高」/第6戦決勝トップ3コメント

 6月11日、MotoGP第6戦イタリアGPの決勝レースがムジェロ・サーキットで行われ、MotoGPクラスで優勝したフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、2位のホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、3位のヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が会見に出席。レースを振り返った。

■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:優勝

「ハッピーだよ。最高の週末だった。ポールポジションを獲得し、スプリントで優勝し、決勝レースで優勝した。イタリアでのレースウイークとして最高だよ。すべてのファンにありがとうと言いたい。今日、グランドスタンドを見たり、サーキットを見渡したりしていると、素晴らしい光景だった。過去のムジェロみたいだったんだ」

「昨日、今日、ここに来てくれたすべての人々にありがとう、と言いたい。僕はとても週末を楽しんだし、このパフォーマンスにたどり着くための作業もすごく楽しかった。今日のレースはとてもタフだったよ。でも、こういう形でフィニッシュできてとてもうれしい」

「スタートでジャック(・ミラー)に抜かれたとわかって、前にいてプッシュしないといけないと自分に言い聞かせた。なぜなら、多くのライダーがリヤタイヤにソフトを選択してスタートしていたとわかっていたからだ。レース序盤は誰かと走りたくなかった。僕はただ、後半にアドバンテージを持っておいて、プッシュしようと考えていた。レース終盤、みんなにとっては複雑な展開になったけど、僕は自分の(タイヤ)選択に満足しているよ。自分にとってはベストな選択だったと思う」

「(クールダウンラップに行われたパフォーマンスの)バーベキューについては何も知らなかったんだよ。でも、僕のファンクラブは毎回、僕を笑顔にしてくれるんだ! 彼らはマスコットと一緒にここにやってきて、サウンドバーを持って大きな音楽をかけながらパドックを歩き回って。何もかもが本当に楽しかった。SNSではなんでも批判されることがあるけど、今日のようなことを見ると、ライダーとして、そして人として、すごく大事なことだと思う。今日は本当に、感動的だった」

レース後のパフォーマンスでホットドッグをかじるバニャイア

■ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/決勝:2位

「このレースウイークを迎えたときはすごく心配だった。昨年はかなり苦戦したからね。だから、おそらくかなり厳しい週末になるだろうと思っていたんだ。確かにタフだった。週末のなかで勝てるペースがなかったからだ。ただ、プラクティスを重ねるごとにペコ(フランセスコ・バニャイア)とのギャップが詰まっていった。もちろん今日は勝つにはほど遠いと思っていて、可能性があるとしたらペコがミスしたときだろうと思っていた。彼はミスしなかったけどね」

「僕はただひたすら彼をプッシュしていたよ。それでリヤタイヤが限界になった。あるところで彼に接近した。でもそこから彼はものすごい勢いでプッシュし始めたんだ。僕としては、新しいバイクとレーシングスーツのカラーで、今日のレースを楽しんだよ。重要なのは表彰台を獲得することだ。そして、ヨハン(・ザルコ)にかわされないように努めた。終盤に彼はすごく攻めていたからね。でも、僕は2位でゴールすることができた」

「レース前は、(リヤにソフトタイヤが)唯一の選択肢だと思っていた。ミディアムで行くのは不可能だった。レースウイークでも試したし、ウォームアップでももう一度試したけど、やっぱり遅かった。だからソフトでいく、という考えしかなかったんだ」

「序盤はマネージメントして、最初の10周はうまくいった。でも1周ごとにひどくたれていると感じて、かなり苦しみ始めた。バイクが振られてフィジカル的に大変だった。でも、本当にいい結果を獲得できた」

「ここにはトップ5に入ると言うメンタリティーでやってきた。そして2位を獲得した。これは素晴らしい結果だ。シーズン後半では、僕はさらに強くなるだろう。それに、自分のスタイルに合っていて、早く走れるサーキットもいくつかある。まだ足りないところはあるし、ペコは素晴らしい。でも、最終的な目標はチャンピオンだ。取り組み、自分のアビリティを向上させていく。そしてシーズン終盤にどうなるかだ」

■ヨハン・ザルコ(プリーマ・プラマック・レーシング)/決勝:3位

「素晴らしい週末だった。昨日、スプリントレースで表彰台争いをしたことが自信をくれたんだ。日曜日は、リヤにミディアムタイヤでもっとコンペティティブになれるかもしれないと思っていた。ただ、9番手からのスタートはすこしややこしい。ブレーキング・ポイントはあまり僕が強いところではない。だから、ポジションを上げるのにかなり計算しないといけなかったし、誰かに抜かれないようにしないといけなかった。でも、いいペースで走れたことには満足しているよ」

「ルカ(・マリーニ)とアレックス・マルケスもとても速かった。僕は彼らに対し、大きなアドバンテージを持つことができなかった。彼らをオーバーテイクしたとき、ホルヘをとらえるために集中して全力を尽くした。彼がリヤにソフトタイヤを履いていると知っていたから、おそらくペースが落ちるだろうと思っていたんだ」

「ホルヘをとらえるのに集中したので、ルカに対して少しギャップを築き、表彰台を守ることができた。ただ、それ以上速くは走れなくて、ホルヘに追いつくことはできなかった。ハッピーだよ。この週末の最初は、トップ5が適切なターゲットだと思っていた。ペコは優勝候補の本命だろうし、(マルコ・)ベゼッチとマリーニもくるだろうと思っていたからね。でも、金曜日からスピードはあったんだ。さらによくすることができて、レースではそれを確認できたんだ」

「僕たちは(マリーニやアレックス・マルケスとは)異なるスタイルを持っている。うまくブレーキングできれば、コーナリングスピードで少しアドバンテージを得られるとわかっている。それからタイヤがたれはじめて、ドライブを見つけようとした。最後までアベレージはよかったけど、それ以上よくなるには十分ではなかった。もっと戦えるように今後、いくつかのエリアを改善したいし、表彰台を楽しめるようにしたいね」

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