他人の年金情報を誤表示 マイナカードのサイト

総務省

 総務省は12日、マイナンバーカード取得者向けのサイト「マイナポータル」で、他人の年金情報が表示、閲覧されるトラブルが1件あったと発表した。東京都を除く46道府県の職員らが加入する「地方職員共済組合」の元組合員で、退職した地方公務員の情報。組合の入力ミスが原因といい、岸田文雄首相は国会審議で「関連データの総点検や、再発防止策の公表を関係大臣に指示した」と述べた。

 総務省は「組合の人為的ミス。マイナンバーを他人の年金情報にひも付けした」と説明、すでに閲覧できないようにした。年金の支給額に影響はないという。元組合員の所属や、どの情報が見られたのかは明らかにしていない。地方公務員が加入する共済組合は市町村職員向けなどほかにもあり、同様の事案がないかどうか点検を求める。

 デジタル庁に今月7日、外部から「別人の年金情報が閲覧できる」との連絡があり判明した。総務省などは、元組合員や閲覧した本人に連絡を取り、詳しい状況を聞き取る。

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