超名門の全米オープン会場を先行調査 スカート丈にもルール?

サムナー・ハントが設計したクラブハウス(撮影/田辺安啓(JJ))

6月15日に男子メジャー第3戦「全米オープン」が開幕する。舞台はカリフォルニア州ロサンゼルスの中心地、ビバリーヒルズ近郊のロサンゼルスCC。米国でも屈指の名門クラブが同大会を初めて迎える。

これまでに当地で行われた競技は1930年「全米女子アマチュア選手権」、54年「全米ジュニア選手権」。そして、21世紀に入ってからはアマチュアの英米対抗戦「ウォーカーカップ」の2017年大会のみで、当時はコリン・モリカワやスコッティ・シェフラー、ウィル・ザラトリスらが出場していた。

ロサンゼルス地域で全米オープンが行われること自体、リビエラCCでの1948年大会以来75年ぶりになる。近くにはパトリック・カントレーの出身校でもあるカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)もある。

いよいよロサンゼルスCCの全貌が明らかになる(撮影/田辺安啓(JJ))

コースの歴史は1897年、当時まだ流行していなかったゴルフというスポーツを楽しむために作られたところから始まる。

クラブハウスは、同じくロサンゼルスにあるブラッドベリービルを設計した米国の建築家サムナー・ハントの手によって1911年5月30日にオープン。時代が進むにつれてゴルフ人気も高まり、1921年に英国のゴルフコース設計家、W・ハーバート・ファウラーによって2つの18ホールが手掛けられ、変貌を遂げていった。

エントランスは白柱が2本立っているだけ(撮影/田辺安啓(JJ))

1920年代後半には同じLAエリアのリビエラCCをデザインしたジョージ・クリフォード・トーマス jr.によって改修。2010年、15年にも再び名匠ギル・ハンスによって手を加えられた。2016年8月には第40代米大統領であり、当クラブの会員のロナルド・レーガンにちなんでレーガン・テラスが作られている。

レーガン大統領はクラブ会員の一人(撮影/田辺安啓(JJ))

白を基調としたクラブハウスは2階建て。1階はメンバーのロッカールームがあるほかレストラン、ボールルームがあり、2階はオフィスや宿泊施設となっている。

また、ロサンゼルスCCのホームぺージには男性ゲストは午後6時以降のクラブハウス内ではイベント等を除いてジャケットの着用が必須と書かれており、襟と袖のあるシャツをズボンの中に仕舞う着こなしが求められる。

女性ゲストもシャツ又はブラウスをスラックスかスカートの中に仕舞わなければならず、スカートは膝上4インチ(約10㎝)以下でなければならないという注意書がある。

なかなか覗けないクラブハウスの内観(撮影/田辺安啓(JJ))
1階の廊下(撮影/田辺安啓(JJ))
1階にあるレストラン(撮影/田辺安啓(JJ))

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